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わー!キンッ!ザク!
鎧に剣、次々に倒れていく家臣たち、
「もう、これまでか・・」
敵につかまって、敵将の前に連れてこられた。
「まともに戦ってはくれないのだな・・・」
そう敵将が言うと剣を振り落した。
目の前が真っ暗になった。
がばっ!
聖羅は汗だくで飛び起きた。
「夢?」
「いえ、・・・・これは過去の前世の記憶?・・・」
時計を見ると4時半だった。
「起きなきゃ。」
週末のこの日、また一日忙しく仕事をした。
あいかわらず佳織のいやがらせは続いたが、週末なため寮の大半の生徒は帰省していったので、早めに仕事はおわった、しかしかなりへとへとになっていた聖羅は部屋に戻るとすぐにベットに入った。
「夜にまた行かなきゃ・・・」
そうつぶやいた聖羅だったが、そのまま深い眠りに入ってしまった。
「はっ!」
起きた時は夜中の2時、体がこわばる変な感じがして目が覚めた!
小さな部屋の窓の外が明るい?
「何?」
外を見ると高台の林の方が青白く光っている!
それがどんどん広がり、寮の方まで広がってきた。
まぶしくて目を細めた。
天井が回る、体に激痛が走る、そのまま意識がなくなった。
香奈が聖羅を呼んでいる。
「聖羅さん!聖羅さん!」
うっすらと目を開けて聖羅は周りを見た。
知った顔が悲痛な面持ちで居る
「どこなのよここは!」
泣きながら叫ぶさおり、青ざめる理事長、聖羅の傍らにいる香奈と有紀と春花、そしてさおりの横に佳織とその取り巻きの数人が呆然としていた。
見たこともない植物の生えた森に聖羅を含む十人ほどが、呆然としている。
寮に残っていた人たちだ。。
体を起こそうとした聖羅だったが、思うように体が動かない。
香奈たちは普通に動けるようだったが、頭痛もかなり酷く、頭を抱えて目を伏せた
ドッドツドツドツ
地響きがしたと思うと馬に乗った兵士らしき人たちに囲まれた。
「不法侵入で連行する」
兵士がそう言うと聖羅たちを鉄格子の付いた馬車に乗せた。
動かない体を無理やり抱えられ無造作に馬車に乗せられ聖羅はうめき声を上げた
「聖羅さん!」
(体に力が入らない、エネルーギーを使い切ったような、此処は・・・)