3
「やって…もらえますか?」
アローラが上目遣いで聞いてくる。
オレはもちろん。
「ヤダ。」
断った。
「そうですか、やってもらえぇえー!やってくれないんですか!?」
オレは大きく頷き。
「何で他神の面倒事に首を突っ込む必要があるんだよ、自分でどうにかしなさい。」
ちょっとオカン風に言うと。
「無理ですよ!言ったじゃないですか私は若い神だって、自分で創った世界ならともかく他の神からつい最近管理を受け継いだ世界に力を与えた器を送るのはまだ出来ないんですよ私!」
「それでもヤダ、オレにメリットが無い。」
「こういう時はよろこんで受けてくれるものじゃないんですか!?」
「オレを勇者と一緒にするな、メリットが無いならオレは動かない。」
「じゃあ、元の世界に帰すと言うのは?」
「論外すぎる、元の世界に帰すのは当たり前だ、それ以外。」
「では武器はどうですか?」
「有るからいらない、何か役に立つアイテムとか無いの?」
アローラはオロオロした後笹の葉の形をした青い物を取り出した。
「これはどうですか?」
「何それ?」
「ジェットフェザーと言うアイテムで空を飛ぶ補助等をしてくれる…道具…です。
…ダメですよね、神の間では結構ありふれた道具「良し!やるからそれくれ。」…良いんですか!?」
「良いから、先払いでくれ。」
「はい、どうぞ。」
アローラは本当に良いのか?と顔に出しながら渡す。
「毎度あり、貰った以上はやるさ。」
少し満足した表情をしながら胸を叩き上に帰っていった。
「頼み…ましたよ。」
アローラは仕方ないと言う表情で見送った。