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Astral03

 リザードマンから繰り出された曲刀スキル、だと思う、を小太刀2本を交叉させ防御する。STR値や持っている武器の能力的にも相手の方が上手だが、武器が2本という事と足技スキルによって補正された足で重心を上手く支えているためギリギリ均衡することができた。

 

 さらに、足技スキルによって補正された足でリザードマンの足を半円を描くようにして払う。直様払った足を重心位置に戻し、もう片方の足を逆かかと落としと言わんばかりに振り上げる。

 見事リザードマンの脇腹に命中し、リザードマンは跳ねるようにして宙を飛んだ。それに追い討ちをかけるような形で小太刀を投擲。

 投擲スキルを持っているわけじゃないが、投げることはできる。

 

 それも見事に命中し、リザードマンの腹あたりに刺さった。

 だが、リザードマンのHPはまだ0にはならない。どうせ狙うなら首を狙えばよかったかな?

 首を狙ったら当たる面積狭くなるし、外れたときのこと考えてやめといたんだけど。


 取り敢えずリザードマンを倒せていないのは事実なので、俺はリザードマンが落下してくるであろう場所までダッシュする。

 今思ったんだが、俺の蹴りやダッシュって足技スキルやアクロバットスキルで補正されてすごいことになってるよな。


 落下してきたリザードマンの腹に刺さっている小太刀を思いっきり蹴り上げた。

 小太刀がリザードマンの腹を貫通し、宙を舞う。それを小器用にキャッチしながらさらにもう片方の小太刀で斬りつける。

 それでようやくリザードマンのHPは0になる。


 と、直ぐに気配察知で後ろから接近するリザードマンの殺気を察知し、面倒くさいことこの上ないと思いながら振り向きざまに回し蹴りを首に命中させる。


 STR値そこそこに足技スキル、アクロバットスキルに補正された俺の回し蹴りはいとも容易くリザードマンの首の骨を折った。

 当然、リザードマンも生き物であるから死ぬ。


 連続してガラスが割れるような音を響かせながら、リザードマン2体が爆散した。


「リン~そろそろ面倒くさくなってきた~」


「っちょっと待って!お兄ちゃんモンスター倒すの早すぎ!」


 そういうお前も早いと思うのだが……


 リンは向かってくるリザードマンを、武器防具お構いなしにぶった切っていく。

 先ほど俺に忠告されたからか、無理に急所を狙っていないので一撃では倒せていない。だが、攻撃を喰らえばボスモンスターでもないかぎりノックバックというものが存在し、仰け反ることになる。

 そこに太刀でもう一閃し、2体同時に倒した。


「なんつ~かこう、豪快だよな。打撃武器じゃねぇのにさ」


「お兄ちゃんは楽しみすぎ。あんまり調子のって遊んでると、いつかミスするよ?第一倒そうと思えば一撃で倒せるんでしょ、どうせ」


「まあなんかしらんが足技スキルとアクロバットスキルのコンボが強すぎて、首蹴れば一撃で倒せるし、小太刀使って攻撃そらしたあと首を刎ねても一撃で倒せるわな。

 でもそれじゃ面白くないだろ。

 もっと楽しまなきゃよ」


 俺の言葉に大きくため息を付くリン。


「それ、私が無理に急所狙いに行くのとなんら変わらない危険度だよね」


「俺は兄だからいいんだよ」


「何そのとんでも理論!?」


「ところでさっき何回かレベルアップしたような気がしたんだが」


 自然に話を逸らしながら、疑問に思っていたことを尋ねる。


「え、ああ。流石にレベル10以上も上のモンスター狩ってたからね……お、私は3lv上がってる~」


 リンはウィンドウを開き、ステータス一覧を見ているようだ。

 俺もそれを真似し、ウィンドウを出しステータス一覧を開く。どうやら俺は5lv上がっていたようだ。と、そこで気になるものがあった。


「リン、スキルってレベルあんのか?」


「ん?ああ、初期スキルにはあるよ~。初期スキルは消せない変わりにランクアップって設定があって、ある一定レベルになる事にランクアップしていくはずだよ。それがどうしたの?」


「足技スキルがlv13、アクロバットスキルがlv11になってたから聞いてみただけだ」


 そう告げると、リンがまるで化物を見るような目で俺を見てきた。

 にしても妹よ、今日はころころと表情がよく変わるな。


「お兄ちゃん……もしかしてスキルずっと使いっぱなしじゃないよね……?」


 意味がわかりません。


 と言う顔をして妹の可愛い、思うんだが美人で可愛いってどう言えばいいんだろうな。まあそれは置いといて、妹の可愛い顔を凝める。


「はぁ………」


 盛大に溜息を付かれました。


「あのねお兄ちゃん。スキルにはON/OFFってあるんだよ。でね、スキルをONにしているあいだは少しずつだけどMPを消費していくの。

 武器スキルはちょっと違って、攻撃スキルや形状変化スキルとか使った時に大きくMPを使うんだ~。

 んでんで、普通戦闘以外の場所でスキルはOFFに設定するのよ。どうしてかっていうと、無駄にMPを消費したくないから」


 なるほどなるほど。


「でね、お兄ちゃんはそのスキルを常時発動しっぱなしにしてたんじゃないのって聞いたの」


 ふむふむ。


「当たりだな」


「やっぱり……」


 リンがガックリと肩を落とす。


「でもなぁ……大体1分10程度しかMP喰わないんだから自然回復で事足りるんだよな~。それに俺武器スキル使わんし、別にOFFにする意味なくね?」


「ちょっとまった」


 おおう……リンが凄い剣幕だ……


「たった10?本当に……?」


「えっとな、正確に言うと二刀流スキルと足技スキル、アクロバットスキルが1分にMP1使って、気配察知が1分でMP7使うな」


 唖然としているリン。

 俺何かおかしなこと言ったか?

 VRMMO初心者の俺にはわかりません。


「なるほどね……どうしてその3つのスキルが不遇スキルって呼ばれるかわかった気がするわ…」


「まじで?教えてくんない?」


 しょうがないなぁと言う顔で一つ溜息をつくと、リンは説明してくれた。


 曰く、二刀流スキルはなまじ剣道で二刀流でもやってないと扱いきれないんだとか。

 まあ確かに使い勝手は悪いわな。


 曰く、普通戦闘以外ではスキルをOFFにするため、それに戦闘で足を使った技を使う人が少ないため、足技スキルとアクロバットスキルはレベルアップが遅く、さらに先ほど言ったとおり戦闘で足は中々使わないため効果も今ひとつだと判断された、と。


「あ~、なるほどね」


「お兄ちゃんが変人だったからこそ見つけたスキルだね~」


 おい。


「ところでリン、お前太刀なんて使うんだな」


「あ~うん。前のVRMMOでも太刀使ってたからね~。一応片手でも扱えるけど、間合いは長いし重いしであまり使う人いないけど、使いこなせれば相当強いよ~」


 確かに、リンの太刀裁きは素晴らしいの一言だった。

 一瞬昔の戦国武将を連想したくらいだ。

 見たことないけど。


「んで、初期スキルは?」


「他人にスキル聞くのはマナー違反だよ~ってまあ他人じゃないんだけどさ。

 私は『聞き耳』『真打』『料理』『全属性耐性』それに『太刀』だよ~。説明しなくても各スキルの詳細はわかるよね?そのままの意味だし」


 なるほどな、と思ってしまう。

 聞き耳スキルは俺の気配察知と併せて使えると言うことで前々から聞いていた。太刀を使うということは前衛になるわけだし状態異常、属性攻撃に備えて耐性を付けるのも当然だろう。

 真打、だからリンの攻撃は重そうだったのか。


 って今考えると俺は何を考えてスキル構成したのだろうか。

 多分攻撃して避けることしか考えていなかったきがする。


「っま、今日の目標は10lvなんでしょ?あと4lv頑張らないとね~!」


「まぁそうなんだが……なんか骨のあるモンスター出てこねぇかな……取り敢えず今日はこの作業ゲーをやるしかないか~」


「作業ゲーって……一応今でもレベル差5以上はあるんだからね?様子見つつ先に進んで適当に強いモンスターでも探してみよっか」


「お、それいいねぇ~よっしゃ、行こ~ぜ!」


「はいはい」


 俺は再び小太刀を抜き駆け出す。

 リンは俺の後ろをいつでも太刀を抜けるように構えながら付いてくる。


 目の前にリザードマンが迫ってくるが関係ない。軽く曲刀を小太刀で弾き体勢を崩しそのまま進む。後ろでリザードマンの断末魔が上がりガラスが割れるような音がする。

 リンが止めを刺したのだろう。


「中々いいコンビになれそうだな」


「だね~!」


 次々に湧き出てくるリザードマンをまるで子供がアリを殺すように、簡単に倒して進む。


 暫く走っていると森が開けてきた。進んでみると、どうやら渓流近くに来たらしい。ヤマアラシとかでそうだな。

 ここに来るまでにまたレベルが1上がっていたので、ステータスポイントを割り振る。1lv事にステータスは3貰え、それを自分の好きなように振り分けることができる。


 俺はAGIに2、STRに1で振っているが、自分のAGIによる速さについていけなくなれば本末転倒だ。そうなってきたらSTRに全振りすることにしようと思っている。


「綺麗だな。水も透き通ってて飲めそうだし」


「ん、本当に綺麗だね~。でもま、水は飲まないようにね。お兄ちゃん状態異常耐性ないんだし」


「それもそうか。まあそれはいいさ、あいつ見てみろよ」


 俺は眼前の巨体を指差す。

 俺とリンが渓流の景色に目を取られているあいだに出現していたようだ。


「………でっかいねぇ…」


「差し詰めエリアボスってところじゃないか?」


「ありそう……ところでフィールドボスじゃなくてエリアボスなの?」


「………知らん。でもフィールドボスって言うとそのフィールド全体のボスって事になるんじゃないのか?」


 収めていた小太刀を抜きながら会話する。

 話してはいるが、意識は既に眼前の巨体モンスターに向いていて、何を言っているのかあまり理解していない。


「なるほど、それじゃぁ~そのエリアボスをいっちょ倒してみよ~!」


「軽いな……まあいいや。いっちょ暴れますか~!」


 俺は小太刀を両手に構え、臨戦体勢をとる。となりではリンもいつでも抜刀出来るように臨戦体勢に入っていた。


 さて、楽しくなりそうだ…っ!




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