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2-9. 弱点属性(3)

女の子パーティーで“空の柱”のふもとまで来たみょんみょんこと私です。

いよちゃん曰く、森には普段と同様に蜘蛛がたくさん潜んでいるけど、今回も攻撃もせず道を譲ってくれているみたい。

黒のアラクネにも遭遇せず、“空の柱”までは難なくたどり着きました。


「案の定、めちゃくちゃ立派というか、規格外の大きさね。」


“空の柱”が木だってことは遠くから見てわかっているのだけれど、あまりの巨大さに幹というより崖だ。

見上げればはるか遠くに枝が見え、その向こうに茂る葉は山のよう。

あれだけ遠くでも視認できる枝なのだから、おそらく鉄塔の鉄骨よりも太いのだろう。


「これは登るだけでも厄介です。我々は自力で上りますから、みょんみょん様はこちらにお乗りください。」


ここちゃんは先ほどまで自分が乗っていた空竜のアサちゃんに乗るように促してくる。


「確かに、これ初めの枝まで登るのも100mはあるわね。じゃあ、ちょっとお言葉に甘えようかな。」


ステータスだけの話をすると、軽戦士な私の方が聖女のここちゃんより断然体力や腕力があるのだけれど、“空の柱”のあまりの大きさにちょっと自信を無くしている私がいたりします。

ここちゃんがバテてきたら早めに交代しよう、と心に決めてアサちゃんの背に乗ります。


「ぷぎゅりゅるるる」


アサちゃんは私の巨体を背に乗せても嫌がりもせず、大きな羽を羽ばたかせて空に舞い上がる。

そしてぐんぐん高度を上げ、あっという間に一番近い枝の近くまで飛び上がった。

空竜の名は伊達じゃない。


その高さはゆうに100mはある。

観覧車でさえも高さにちょっとおじけづくような私は、おもわずアサちゃんの背にしがみついた。


「ぷぎゅりゅりゅる」


アサちゃんが気持ちよさそうに声をあげる。

そして緩やかに旋回しながら空を泳ぐ。


少し慣れてきたところで、私は勇気を出して周囲を見渡す。


北側には急峻な山々が雪を頂いて輝いていて、南側には遠く地平線まで樹海が広がっている。

見上げるとまだまだ高くそびえたつ木の梢から漏れ出た光が差し込み、遠くを見ると透き通った群青の空にうかぶわた雲が、いつもよりちょっぴり近く見える気がする。


絶景だ。まだちょっと怖いけど。


『みょんみょん様、あれが東の女王蟲の巣とおぼしきものです。』


もう一番下の枝まで登ってきているいよちゃんが、“空の柱”の上の方を指さしている。


「ぷりゅりゅるるるる」


アサちゃんは一番下の枝まで私を連れて行き、おろしてくれた。

枝と言ってもその幅は狭く見積もっても10mはあって、枝の中央に立っていれば高所に立っている実感はない。


そこで改めていよちゃんが指し示す先を見ると、頭上数十メートルの場所に枝と枝の間に布でも敷いたような白い場所があるのが見えた。

イメージとしてはクサグモの巣に近い。蜘蛛好きじゃなきゃぴんと来ない言い方だけど。


「クロゴケグモみたいな姿でクサグモみたいな巣をつくって、でも森を徘徊して餌を探す蜘蛛・・・ちょっと一貫性がなくてお気持ち表明したいところね。それにしても、ここからでも見えるってことは結構大きい巣なのかしら。」

「単純計算でみょんみょん様の巣の50倍は広いと思われます。高さも20mほどはございますので、おそらく中も多重構造になっているかと思われます。言うまでもなく、質という点でみょんみょん様の巣とは比べるまでもありませんが。」


そこに遅れて上ってきたふみちゃんと、息を切らしたここちゃんも合流する。


「さて、もう少し近づいて具体的な攻略方法を考えましょうか。ここまで来ても相手は攻撃してこないのは不思議だけど。」


ここちゃんをアサちゃんの背に乗せ、私は自力で上ることにする。

目標が先ほどよりも近くに見えて調子に乗っている私です。


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