1-4. 巣の経営(1)
4.巣の経営
「あ、みょんみょん様~!これから蜂の解体ショーが始まるんですよ!」
みょんみょんこと私がホームに再びたどり着くと、ちょうど奥からいよちゃんが出てきた。
いよちゃんは栗毛の短髪な女の子で、小柄で罠攻撃を得意としている。
軽装……というか肌面積の方が多い服装で、ゲーム画面だとそこまで気にならなかったが、実際見ると結構な露出だ。
正直、目のやり場に困る。
いよちゃんは私の手を取り、声を弾ませて、外に連れ出そうとする。
「いよ、みょんみょん様はお疲れだ。それにみょんみょん様はそういうショーを好まれない」
一緒に帰ってきてくれたカラス君が助け船を出してくれたので
「いよちゃんごめんね、私の分も楽しんできてね」
と言うと、いよちゃんはしぶしぶ手を放してくれた。
「まぁいいですけどー!みょんみょん様がいるほうが楽しいのにー!」
そういっていよちゃんは谷の下の方へ降りて行った。
「濃ちゃん、カラス君、よんよん君は行かなくていいの?私……BちゃんとDちゃんと待っててもいいのよ」
抱きかかえているフットマンの2人は濃ちゃんに蘇生魔法をお願いしようと思っているが、別に急ぐ必要はない。
なお、少なくとも『メガラニカ』ではデスペナルティ―があった。
戦闘中の一時的な戦闘不能状態は死亡扱いではないので問題ないが、パーティー全滅時や戦闘中に戦闘不能状態を蘇生しなかった場合、死亡扱いとなる。
持ち物などを失うのもあるが、一番大きなものはLvダウンだ。
レベリングが大変な『メガラニカ』では大きなペナルティーだった。
そしてLv.1のキャラはレベルダウンする方法での蘇生は不可能だった。
しかし、デスペナルティ―のレベルダウン分の経験値を、蘇生魔法を使う者が肩代わりして相手を復活させる魔法もある。
Lv.1のキャラの肩代わり分経験値は1でしかないので、レベルがカンストして余剰経験値をため込んでいる濃ちゃんには、2人の蘇生をしてもなんてことはない。
「や~、俺はああいうのは気が進まないんで、蘇生魔法使うのを言い訳にこっちに来れたのは役得というか……」
気まずそうに濃ちゃんが言う。
私の眷属に手を出したふとどき者の女王蜂に罰を与えることは、本来楽しむべきことだと思っているのかもしれない。
ちなみに、蘇生魔法を使える医者のきゅ~たんはああいうことが大好きなので率先してショーに向かっていた。
「私は興味ありませんので」
カラス君はきっぱりという。
私以外に興味がないというのは私がつけた設定だけど、今思うとひどい設定つけちゃったかな。
よんよん君も首を横に振っている。
設定上ああいうことは嫌いではないだろうが、BちゃんとDちゃんのことを心配してくれているのだと思う。
「んじゃあ、濃ちゃん、この辺でお願いできる?」
ホームの中央の広場でBちゃんとDちゃんの遺体を丁寧においた。




