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第三章 十八話 ~研究者のお話~

今回は会話ばっか……文字の間違いないかな?矛盾とかして無いかな……

とってもビクビクしてる作者です。

俺達はあの血だらけの部屋を出ると研究員に案内されるままにある一室に入った。


「……ここが私の部屋だ」

「……」


案内された部屋はどうやら研究員の部屋らしい。

何かがびっしりと書いてある紙がうず高く積まれた机と椅子。

そして壁にはガラスケースのような物の中に色とりどりの透き通ったガラスの欠片のような物が並べられていた。


「気になるかい?……ここに飾られている石は魔石と言ってね、魔力を注ぎ込むとその石の中に封じられている様々な魔法を使うことが出来る…」


俺がガラスケースを興味深そうに見ていたのを見て中の石の説明をしてくれる研究員。


「私はこれの研究をしていてね。これを体と結合することにより本来は使えない筈の魔法を使えるように…」

「つまりは外を歩き回っているあの鎧野郎共はお前のせいだと」

「まあ……私一人では無いがな」


そう言って一息つき椅子に座る研究員。


「さて……本題に戻ろう…」


そう言うと研究員は話始めた…






…この世界には多くの種族が住んでいる。

大きく分けるなら巨人、魔族、獣人、神獣…その中には特異な能力を持っている種族も少なくない。

この施設はそんな特異な能力を持った種族の能力を研究し、その能力を持った兵士を量産する施設だ……

まあ簡単に言えば各地から奴隷を買い集めて改造しバケモノを作り出す事だがな……


…勘違いしないでくれ、先程会った奴や外を歩き回っている彼らは失敗作さ。

此処で作られる正規の兵士達のモデルはとんでもなく強力な能力を持っている種族ばかりだ…例外もいるがね。


例えば今そこでショックで寝ているチャズ君…と言ったかな?彼は……え…女?……初耳だな…とにかく彼女の種族は猫の獣人だ、種族的には特殊な能力など持っていない…種族的にはね。

彼は……あ、彼女か…とにかく彼女は特殊な能力を持っていた。それは無機物の状態を自由に変えられるという能力だ。そう、自由に。


言ってみれば私が座っている椅子を彼女が触れればこの温度を数千度の高温から絶対零度まで。

さらに一瞬で風化させたり鋼鉄に匹敵にする強度にしたり液体状にしたり出来るんだ…とんでもない能力だろう?

……まあ彼女自身は能力を極端に嫌って滅多にどころかこの施設に来てから一度も能力を使っていない。……何かトラウマがあるのだろうな。


……おっと済まない随分無駄な話をしてしまったな。


ここがこの様な状況になったのは君の隣にいるタイプγ(ガンマ)の試作であるタイプβ(ベータ)の暴走…つまり先程我々を襲ったあのバケモノの暴走が原因だ。

正直私達にも何が起きたか分からなかった。突然彼らが保管カプセルの中で暴れ出して…その後は思い出したくも無い。

おまけに外で警備をしていたタイプα(アルファ)…あの魔導兵の事だ。奴等まで暴走した挙げ句改造兵のモデル……つまりチャズ君等だ…その混乱の間に逃げ出して…


つまりは今この施設は三つの勢力が暴れ回っていると言う事だ。

……どうして外に逃げないのかだと?

そんな事が出来たらとっくに逃げているさ。しかし誰が好き好んで戦闘用に改造されたバケモノだらけの町を考える事しか脳の無い私達が進んで行けると言うんだ?

ちなみに空や塀から逃げようとすれば私が開発した魔石式砲台に打ち落とされる……

今更ながら自分があんな兵器を開発した事を心底恨んでるよ。






「……とまあこんな所だな。他に質問はあるか?」

「……奴等の暴走は止められないのか?」

「……もし暴走が作為的に起こされた物だとしたら……止められる」


そう言うと研究員は机に置いてあった紙とペンを取り何かを書き始めた。


「この施設の中心に一際巨大な施設がある。分かるか?」

「ああ」


そう言うと研究員は更に何かを書き足していく。


「ここはタイプα、β、そしてモデル達が居る施設を制御できる場所がある……もし誰かがそこをいじくっていたとしたら…」

「そこを正常に戻せばあのバケモノ共も止まると言う訳か?」

「その通りだ」


研究者は何かを書き終えると丁寧に便箋に包んで白衣のポケットに入れた。


「何を書いていたんだ?」

「辞表だ」


そう言うと研究員は壁に立て掛けてあるガラスケースを外すと中の魔石を取り出し近くに置いてあったバックの中に入れ始めた。


「何やってるんだ?」


研究員の突然の理解不能な行動に困惑しながら俺は質問した。


「何って…君はこれから制御場所を止めに行くんだろう?」

「あ…ああ」

「それならそこの仕組みを知っている誰かが居なければどうにもならないだろう?」


研究員は魔石をバックに詰め込み終えるとそれを抱えて立ち上がった。


「私にも彼らを作り出した責任がある……それに君に付いて行った方が若干ながら生存率が高そうな気がするのだよ」


そう言うと研究員はこちらに手を差し出してきた。


「そう言えば自己紹介がまだだったな…私はアヴィ、アヴィ•スィミケル…エルフの研究者だ」


差し出された手は…やっぱ握るべきか?

いや…でも……まあいいか。


「俺は…ジョニーだ」


俺はそう言い差し出された手をしっかりと握った。


何でだろう?友人に言われてから皆様のご意見……もとい批評が全く無いのが怖い……

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