第一章 閑話 ~異世界ノート 一ページ目 ~
今回お見せするのは風見翔が
異世界で得た様々な知識をまとめた
ノートである。
無論会話はありません。
それではどうぞ閲覧してみて下さい。
~この世界の歴史について~
まずはこの世界は大小さまざまな島からなっている。
因みに俺が今いる島の大きさは
九州の二倍……位だと思う。
俺のいる島は三つの国に分かれている。
まず農業国であるディアトリア。
その東側にあるティアリア。
そして“元”この島を納めていた王都ガレックの三つである。
“元”と書いたのはガレックには既に王は居ないからだ。
原因は不明だがハデスの言った通りだとすれば
何らかの原因で力を失い滅びたとみていいだろう。
~この世界を治めていた者について~
まだ詳しくは分からないが
一人の男(多分人間)が
それぞれバラバラになっていた
様々な種類の魔物を一つにまとめあげ
強大な国家を作ったらしい。
多分だがその男も俺と同じ様な力を持っていたと推測される。
その後、
死期を察した男は息子たちを呼び
一人につき一つの大陸(島)を任せたらしい。
その後数千年は安泰が続いたらしいが
強大な魔力を持って治めていた王族達の弱体化、
それに続いて起きた貴族達のクーデターにより
王族は軒並み滅ぼされ、
そのクーデターの中心人物が
独立し国を作ったというわけだ。
因みに俺はその王族が滅んでから
約三十年程経った時代らしい。
現段階で分かった事はこれくらいだ。
これは後日談だが
ディアトリア城外では
俺がナロッジと戦っている時には
既に和解状態だったらしい。
まあそりゃ敵が国民巻き込んで
火を放ったと思って城の外に出たら
その敵が燃え盛る火の中
一般市民必死に助けてる光景が広がってたら戦う気無くすよね。
因みにナロッジがワープした先は
何故か敵国のティアリアの城の中だった。
そのせいでティアリア城は吹き飛び
重役達の殆どが瓦礫の下に埋まった上に
何故かディアトリアの軍が侵攻中だったので
ティアリアの軍は即行で降伏したらしい。
その事実を帰ってきた兵達に聞かされ
あまりの急展開ぶりに加えてその場にいた全員が
「ナロッジは何がしたかったんだ?」
と首を傾げることとなった、
今やもう彼の思惑を知るものはいない。
次のページには俺が会った奴と
種族の事を書こうと思う