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第四章 五話 ~利害の一致~

何とかすると言いながら何と十日間も空けてしまいました……申し訳無い。

内容は……う~ん、短いですね、ハイ。十日間も空けたのに。


更新速度戻らないかな~……いや、俺が頑張らなきゃ駄目か。


それでは本編どうぞ!

夜はいい……静かで、そして人目に付きにくい、

そう、それは何か他人に言えない秘め事をやるにはうってつけの時間帯と言う訳だ。

私は今翔達が居る向かいの家の屋根に腰を下ろし窓から見えるとある部屋を見ている。



そしてその部屋の明かりが消え半刻程経った後、私はポケットから“けーたい”を取り出しとある人物と交信を開始した。


「こちらティール、聞こえますか?こちらティール……」

「(……同志よ、遅かったな)」


交信を開始してから数秒、交信の相手である“翔の友人”が応答した。

ちなみに何故私が携帯を持っているのかというと、彼が翔に言えばにこやかな顔で貸してくれるという魔法の呪文、

“にこにこどうがみたい”を教えてくれたからだ。

この呪文を試してみた所、少し嫌そうな顔をして渋々といった感じで渡してくれた。多分発音が悪かったせいで呪文の効き目が悪かったのだろう。



「済みません、寝静まるのを確認していたら遅くなりました……」

「そうか……それで?首尾の方はどうなんだ?」

「下準備の方は万全、後は実行に移すだけです」

「よぉし!それならば今すぐ実行に移すんだ!」

「了解!」


何故私と彼がこんな会話をしているか……

簡単だ、私と彼が話し合った時間は僅かであったが求める物………そう、愛という点で意気投合したのだ。


彼は翔を中心としたイチャイチャハーレムを作りたいと思っているらしく、それが私の翔をモデルとした恋愛小説を書きたいという願望との利害が一致した訳だ。

そして私はさる理由がありこちらには滅多なことがない限り干渉出来ないらしい彼に代わり彼の思い描くハーレム計画のサポートをする事になった訳だ。


そしてこれが記念すべき第一回目だ。

……前回の失態はノーカウントだ。あんなおぞましい記憶頭の中から抹消だ!




「(それで?今回君はどのような作戦でいくんだ?)」

「それはですね…前回失ぱ……コホン、今までの経験を踏まえた上で強力な媚薬で振り向かせる方法です」

「(……少し強引じゃ無いか?)」

「初回なんですしそれで勘弁して下さい、私だってシチュエーションを大事にしたいとは思っていますが現段階で恋仲に発展させるにはこれぐらいしかなかったんですよ……」

「(そうか……分かった。今回はそれでいい)」

「それじゃあ始めましょう…」


そう言って私は自分の荷物の中から元ストーカーフライの操縦に使っていた操縦機を取り出した。


同じ手は二度使わない。今回はストーカーフライを改良した発展型だ。私の財布が氷河期に突入してしまったが仕方の無い事だと割り切った。


前回の反省を踏まえ確実に媚薬が効くように気化させるのではなく霧吹きのように直接散布出来るように変化。

そして飛行中の音を悟られないよう飛行型から地上型へ、

ボディは夜に目立たない黒光りする小判型で脚部は三対六脚、足音がたたないような工夫も凝らされていて近づいてやっと[カサカサ]という音が聞こえる程度、何と壁や天井も移動が出来る。

さらにスピードも非常に早く走っても追い付けないほどに素早くさらにボディが薄い為家具の隙間などに逃げ込む事が出来る。万が一見つかった時には簡単に逃げられるという訳だ。

そしてこいつの名は……


「さあ行け!ランドストーカータイプG!」


私は特殊加工された暗視魔石のゴーグルを付けると彼女達のタンスの下に隠しておいたランドストーカーを起動させた。


[カチャカチャ……]


「…………?」


[ガチャガチャ……]


「なっ!?……故障か?」


レバーを動かし初めて数秒、私は異変にに気付いた。


………ランドストーカーがタンスの下から出て来ない。


もしや操作圏内から出てたのかと思ったがそれは無い。ちゃんと操作範囲内に居ることは日が昇っている内に確かめた筈だ。

すると故障か?

いや、それはあり得ない。まだ購入して幾日も経っていないし試運転の際にも見事なパフォーマンスを見せてくれ来たるべき日の私の計画の成功を確信させてくれた。


残る可能性は……




「お探し物はこれかな?」


背後からかけられた声に背筋が凍り付いた。

それと同時に背後から投げられたと思われるランドストーカーが私の横に転がる。


最悪の結末だ。まさかこんな事になるとは……やはり時期を早めるべきでは無かったか。


「一つ……質問させてくれ」

「いいだろう」

「何故……バレたんだ?隠し場所は完璧だった筈……」

「レナちゃんが発見したんだ。部屋に入った時床の振動の広がり方にに若干の違いがあったらしいんだ。それで乱れた所を探したら……流石大地のベヒーモスと言ったところだ」


彼女……いや、ベヒーモスの能力を忘れていた……お役目でお嬢とかくれんぼをして勝てた事が無かったな。


「言いたいことは他に無いか?」

「…………許して?」

「却下[ジャコン!]」

「!? な、何だ今の音?ってそれは何だジェミィ!アレの発展版か?止めろ!落ち着くんだ!いくら何でもそれを使われたら命が……」

「あの部屋にはレナちゃんも居たんだぞ?自分の元主人まで自己満足の道具にしようとは……少し、反省しろ[ニコッ]」


張り付けたような笑顔で一歩一歩こちらに歩み寄ってくるジェミィ、立ち上がって逃げようとするも視認できるほどの怒気に足がすくみ前回のように足を凍らされていないというのに全く動けない。


「あっ…ちょっ…やめっ…い、い゛や゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛zkjhzkくあせjhcvふじこp……」


この晩、エグドラシアの大都市でこの世の者とは思えない奇怪な叫び声が木霊した……






「よし、今日も一日がんばるぞっ……あれ?このボロきれみたいなの一体何だ?……ってティール!?おい!しっかりしろ!ティール、ティーーール!」

「放っておけ翔、当然の報いだ」

「え……」

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