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何も変わらぬ明日を生きる  作者: v私立桜咲学園文芸部
7/20

4月2日 それが

「…………」


 忘れてねえよ。隕石降って来ること。ただ、隕石が降って来ようが来まいが、わしらは何も変わらん一日を暮す。それは明日も明後日も変わらん。


「………」


 何も変わらん。わしが死ぬ気で筋トレしてるのも、先生が意識朦朧で何かを研究してるのも。ただ、わしらがやりたくてやってるだけや。

 何も変わらず明日を生きるのは、わしらに限った話じゃ無い。みんな今日という日、明日という一日を何も変わらず生きていく。

 そんな生活を守ってやるのがわしらの仕事や。


「っし……」


 大丈夫だって笑顔で言ってやれる。何でって? わしやから。わしが今日を生きるなら他のみんなも生きていて当然や。


「わしが大丈夫って言ってやらな」


 笑顔が好きや。幸せそうな笑顔が。好きなものを守りたくなるのは当たり前の話。簡単や。何も難しく無い。


「おう」


「なんや、筋トレサボっとんけ」


「アホ言うな」


 桜もかなり散って来た。これから暑くなって行くんやろうな。

 気怠そうにベンチに座る先生。かなり疲れも溜まっとるんやろうけど、それを人に見せへん為に気怠そうにしとるんや。


「なんや?」


「いいや? 先生もご苦労やな」


「……俺はいつも通りや」


「あっそ」


 気付かれてないフリが下手くそや。頭はええはずやのにそう言うところが不器用なんよな。

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