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Hell history ~ヘルヘイム~  作者: 天馬光
女神堕天
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女神堕天

 少し重ためですが読んで下さると幸いです。

 もはや誰も彼女を止めれない。生き残った天使達がそう思い、逃げ始める者も出始めたその時、1発の光弾がヘルに命中し、一瞬にして彼女を気絶させた。


 まさかと思い、光弾が飛んできた方に天使達が目をやると、そこには金髪の青年が立っていた。彼らはその姿を見るや否や、まるで救世主を見たかのように、口を揃えてこう言った。


「神様!」

 と。


 そう、この青年こそが、世界を作った創造主にして初代大神・ゼウス=アイテールである。

 神様はヘルや彼らのところまで移動し、


「ヘルは無力化した。もう心配はいらん」

 と、言って、天使達の不安を取り除いた。


「そうですか。では、この逆賊の処分は我々が……」

 天使達はそう言ってヘルを連行しようとしたが、神様は首を横に振った。


「ならん」


「し、しかし神様、それでは!」


「この者がこうなってしまったのは、ロキの暴走と我らの対応によるもの。すなわち、我々天国の責任だ。ただでさえ理不尽な目に遭ったのだ。この上死なせては、あまりにも不憫だ」

 神様の判断に天使達は反論できず、ヘルに伸ばしかけた手を引っ込める。


「が、だからといって不問にしては、ヘルに殺された者達の魂が浮かばれん。故に……」

 そう言うと神様は、ヘルの6枚の翼に手を翳した。


 すると、白く美しい彼女の翼が見る見る内に青色に染まっていった。


「ヘル。お前を天国から追放する。これからは邪神として生き、己の罪を一生かけて償うがよい」

 神様はそう言い終えると、その場を去っていった。その胸中には彼女の罪を憎む気持ちより、せめて彼女の人生が少しでも幸せになるようにという願いの方が強かった。

 初代神様はヘルに罪が無かったことをわかっていました。

 ですが、死んだ天使達のためにも、彼女を断罪する他ない。

 苦渋の決断だったとは思いますが、この判断が後に、彼女の人生にマイナス以外の作用を齎すことになります。

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