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6 勇気をもらって

静留くんがお祖父様の誕生日パーティーのことを話すためにと泊まることになった。


それを理由に私がお父さんたちに優翔とのことを話すのに勇気づけるために泊まってくれたんじゃないかなと思う。


お風呂に入って、静留くんが作ってくれたホットミルクを飲んでのんびりしてたら気づけば朝になっていた。


それに、起きたら隣に静留くんがいてとても驚いた。


静留くんが寝たふりをしていたことに少し怒って、布団から静留くんを追い出すと、静留くんがとても爽やかに笑ってごめんねと謝ってきたので、怒りきれなかった。


も~と思いながら、ふとどうして私の布団で寝てたのか疑問に思い、「何で静留くんが私の布団で寝てるの!?」と聞くと、静留くんは笑い私の耳元に口を寄せ、「これからはせめてくからね」と言ってきた。


それにドキっとして、顔が熱くなった。


どうしよう、なんて返そうと悩んでると静留くんが話の流れを変えてくれた。


「あ、そうだ。今日おじさんたちに挨拶したら、うちに来てもらっても良いかな?父さんたち久しぶりに会いたがってたから」


「う、うん!分かった、準備するね」


「うん、よろしくね」


私もおじさんたちに久しぶりに会いたいと準備すると告げると、静留くんは「よろしく」と部屋を出て行った。


迫るところは迫り、私の様子を見て引くところは引いてくれることに、静留くんにドキドキしちゃうなと思いながら、おじさんたちに会いに行くならちゃんとした格好しなきゃと服を選んで着替えたり、化粧したりと準備した。


少し時間かかっちゃったなと慌ててリビングに行くと静留くんが朝食の用意をしてくれていた。


「静留くん!ありがとう。私も手伝うよ」


「大丈夫だよ、ほら簡単にだけどご飯できたよ?食パンなんだけど、2枚食べれる?」


「うん!ありがとう。私が持ってくよ」


「じゃあ、お願いします」


手伝うと言うともう大丈夫とのことで、遅かったかと思ったけど、最後の運ぶことだけは手伝うことができた。


そうして静岡市留くんが作ってくれた朝食を食べ、満足してのんびりしているときに玄関の方が騒がしくなって、「ただいま~いのり~」とお父さんの声が聞こえた。


それに「おかえりなさい」と声を上げ、玄関にお父さん達を迎えにいった。


後ろから静留くんもついてきて、玄関につくとお父さんとお母さんに挨拶して、お父さん達が持っている荷物を持ってリビングに戻った。


さすが静留くん優しいなぁと思いながリビングに行くと、お父さんはソファーに座っていて、静留くんがお茶の準備をしていたので、私も静留くんの手伝いをした。


お茶を運び、お父さんとお母さんにお茶を出して、私たちもお父さん達の前のソファーに座った。


そのとたんに早速とお父さんが静留くんに疑問をぶつけていた。


「はい。お祖父様の誕生日パーティーなんですけど、今回は海沿いのホテルをまるごと貸しきって、来場する人たちを泊められるようにするんだそうです。親族は全員最上階とその下の階に泊まれるようにするらしいです」


「そうなのか⁉」


「まぁ今年も盛大ですね。お父様もいつまでそんな事するのかしらね」


お父さんは純粋に驚き、お母さんは呆れたように(少し嫌みも入っていたと思う)声をあげていた。


それに私も静留くんも苦笑いだった。


その後、今日の夜に静留くんの家で食事をしてくると話すと、ついでにお土産を持っていってと頼まれた。


それを了承して、他に何かあるかなど話していたらお父さんがいきなり思い出したのか「そういえば、彼氏との食事はどうだったんだ?」と聞いてきた。


タイミングを見計らっていたけど、いきなりだったので驚き、下を向いてしまった。


無意識に手に力が入っていたようで、静留くんが手を添えてくれて、力を抜くことができた。


静留くんを見ると微笑んで頷いてくれて、静留くんから勇気をもらうことができ、私も静留くんに頷き返して話し出すことにした。


「あ、あのね、食事にいったら、新しくお付き合いしている人がいて、その人と結婚するから別れて欲しいって言われちゃった...」


「なんだと!」


「そんな!」


お父さんたちはショックを受けたようで固まってしまった。


今まで彼氏とのことを話していたから、やっぱりお父さんたちに言わない方が良かったのかと思いながら「大丈夫」と告げるとお父さんは「俺がぶん殴りに行く」と言おうとしていたので、食いぎみに「もういい」と伝えた。


「もういいの、だってそんな人と結婚しなくてよくなったんだから。結婚しても幸せにはならなかったなって思うし」


「...いのり」


この気持ちは本当の気持ち。二股かけた相手なら、結婚しても不倫をするかもしれないから。


それでもお父さんたちは何も言えなくなっていた。


「俺もその場に居たんです。いのりに対して少しも申し訳なさそうにしてなかったんです。自分の出世のためになんでも利用するようなやつだと思います」


「静留くん...」


「ね!だからもういいの!はいこの話はおしまい」


静留くんも話してくれて、お父さんたちまで気にして欲しくないから無理やりだけど終わりにした。


その後は旅行の話をお父さんたちにふって話してもらった。


帰ってきてからのときのように明るくなったわけではなかったけど、気をつかってくれて色々話してくれた。


お父さんもお母さんも言いたいことがあっただろうけど、何も言わないでいてくれた。


途中お父さんと静留くんが「仕事の話をしてくる」とリビングから出て行った。


お母さんは私の頭を撫でて、「いつでも話したくなったら話なさいね」と言ってキッチンへお昼ご飯を作りに行った。


お母さんの言葉に少し泣きそうになったけど首をふって、「私も手伝う~」とキッチンへ向かった。









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