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もう・・・

私は暗い中制服で歩いていた。周りの人は泣いていて慰めあったりしていた。私は泣くこともせずに歩いていた。

彼女はやってきては他愛のない話をする。たまに勉強も教えてもらったりもした。頭のいい彼女。やはり私は彼女に追いつくこともできない。そう思っていた。彼女はいつも笑顔だった。いつでも何があっても、といえば大げさだがそれぐらい笑顔を絶やさなかった。しかしある日私は見てしまった。夕焼けの色に染まりかけている空。教室で1人誰かがいた。それは私が宿題を忘れたことに気がつき取りに帰ったのだ。その1人、というのが彼女――楠 麻奈だった。声を殺して泣いていたのだ。どうして泣いているのか分からなく、またどうしていいのか分からなかった私はそこから逃げてしまった。翌日彼女をみるとやはり笑顔だった。だから昨日のは嘘、幻覚でもみてたんだ、そう思った。しかしその放課後やはり気になって見に行くとやはりいた。1人で。声を殺して泣いていた。そのとき私が慰めに行っていたら変わっていたのかもしれない。声をかけるだけで。いやただただそばにいるだけでよかったのかもしれない。しかしもう遅いのだ。彼女の笑顔は現実で見ることはできない。声も聞くことはできない。もう・・・勉強も教われない。

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