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第二話 越前侵攻緒戦・手筒山城攻略

元亀元年四月弐拾五日、織田軍は佐柿を出陣した。

向かった先は武藤氏の居城ではなく、越前は敦賀郡、手筒山城である。

標高171メートルの山の上に築かれ、攻めるに難く守るに易い要害である。

守将は朝倉軍の寺田采女正である。


【織田信長陣所】

まず佐久間信盛が口を開いた。

「手筒山城は攻めるに難い要害の地、緒戦は慎重に…」

「手筒山城は力攻めで攻略する。」

信長が信盛の言葉を遮った。

「最初に圧倒的な力を見せつけることが肝要にございますな。」

賛意を示したのは木下秀吉である。

「されば(ソレガシ)に先鋒をお任せ下され。」

いかにも豪傑といった様子の男が名乗り出た。

織田家の重臣、柴田勝家だ。

「うむ、勝家に任せよう。よいか、緒戦で力の差を見せつけて義景を脅しつけよ。」


織田軍は即刻攻撃を開始した。

規模こそ決して大きくはないが要害である。

朝倉軍の反撃も強固だ。

織田軍が遮二無二攻撃するがなかなか門を破れない。

勝家はじれて自ら馬に跨り槍を抱えたが、すぐに配下の将が止める。

「なりませぬ、前線は危険です。拙者が前に出て鼓舞してきましょう。」

そういうと馬に乗り前線へ飛び出していった。

城門に向かい刀を振り上げる。

「朝倉軍など恐れるに足らぬ。采女正を討ち取り手柄をたてよ!」

その刹那、刀を振り上げたまま馬から崩れ落ちる。

朝倉軍が放った矢が眉間を突いていた。

だが、それで怯む柴田軍ではない、寧ろいきり立ち火の玉の如くなって遮二無二城門に突進する。

強固な反撃をしていた朝倉軍だが寡兵である、徐々に反撃も弱まり城門が破られ、織田軍がなだれ込んだ。

織田軍はこの戦いで朝倉軍の首を1370も討ち取ったというが損害も小さくなかった。

森可成の長男で、森長可の兄にあたる森可隆が討ち死にしている。

織田軍の勝ち鬨はすぐ北西にある金ヶ崎城にも届いていた。

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