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プロローグ的な奴
めちゃ適当
――1月某日、午前6時12分。
アメリカ北部の空は、冬の青さをそのまま閉じ込めたように静かだった。
最初の異変は、スマートフォンの画面だった。
「GPS信号を受信できません」
通勤途中の人々は、ただの通信障害だと思った。
だが数分後、SNS には同じ報告が洪水のように溢れる。
「位置情報が300kmズレてる」
「地図アプリが海の上を指すんだが」
「太陽の角度、おかしくない?」
テレビはまだ軽く扱っていた。
通信衛星の一時的な障害
専門家は落ち着くよう呼びかけています
そのころ――
NORADの作戦室では、警告音だけが虚しく鳴り続けていた。
「西海岸のレーダー地図、再描画……いや、違う。海岸線が……ズレてる?」
「衛星12基の同時沈黙? そんな馬鹿な」
別のレーダー員が震える声を上げる。
「司令、地球全域との通信が……途絶しました」
その瞬間まで、誰も世界が消えるとは思っていなかった。
そして10時25分。
偵察機から送られた映像に、作戦室の全員が凍りつく。
——見たこともない大陸
そこには地図のどこにも存在しない、巨大な陸塊が写っていた。
アメリカは気づく。
世界のほうが消えたのだと。




