第13話
「ザクロ・グラス対ライム・レオンいまからここに試合を始める」
ふたりとも挨拶をしたをした瞬間にお互いに剣と槍を混じらせあった。
最初はお互いの武器が馳せていた。距離を取って技を打つこともなかった。先に動き出したのは、レオンだった。
「槍連弾」
土魔術はかなり珍しいが6つの槍を作り出し、グラスめがけて、飛び出した。
グラスはうまいこと避けていたが、後ろにいるレオンに気づかなかった。
「これで終わりだ。槍進奏」
グラスは弾こうとしたがどうすることもできなくて一撃をもらってしまった。
グラスが肩で息をするほどだ。
「はぁはぁ……正直重力魔術を使うしかないか。でもそれは今じゃない。」
「閃光乱舞」
光とともに爆音がなった。だが彼女は無傷だった。
「水天流 奥義」
俺はこのとき驚いたこうも簡単に明鏡止水をうてるなんて。
次の観客の声で俺は新たな事実を知った。
「あいつ詠唱破棄とはいえ奥義を打ちやがった。」
「詠唱破棄はリリア団長が開発したスゴ技だ。」
リリアがさっきからドヤ顔していると思ったらそういうことなのね。正直とんでもないことだ、完全に使うことはできなくとも能力を扱いやすくなるのは実用性が高まるからね。すごいよリリア。師匠びっくり。
とはいえだいぶグラスはきつくなってきたな。正直勝ち目は
「反重力」
レオンは宙に浮き何もできなくなり。
「審判これはどうなんだ、なにもできてないようすだけど」
審判は慌てて、
「ライム・レオン行動不能により敗退、勝者、ザクロ・グラス。」
あたり一面からのブーイングを浴びせられた、彼の驚くべき魔術にあっけを取られる人などなく戦わずして勝ったグラスを批判するかのようだった。
次の試合を発表された。ゼロ選手対トーチ選手
トーチ選手は片腕しかないが手練れに圧勝してこの舞台にまで上がってきている。絢爛流に似た流派らしい。
「始め」
この掛け声と共に火花が弾け散った。って誰もが思った。実際はトーチ選手は立っていなかった。倒れたままだった。
「勝……勝者はゼロ選手。」
拍手もなくあたりは無音で張り詰めた空気のようなものだった。
* * *
城の中では
「あら珍しいお客さんね。こんな時期に一体何のようかしら。」
「こんな時期だからようがあるんですよお嬢さん」
「私もう24なので立派な大人ですよ。」
「今日は長くは話しましょう、忘れられない一日になりますからね。」
彼女のもつカップの手は震えていた。
* * *
決勝を前に昼休憩が言い渡された。
俺たちはグラスに寄りつつ、こう答えた。
「あいつには勝ち方ありますよルークさん、あいつは技を打つと一瞬動きが硬直してるそこをつきますよ。」
あいつは意気揚々と言っているが多分そんなことはかなり難しい。
あいつの速さは人間離れしてる。ワンテンポ遅れただけで一発アウトしかもどれだけの実力を持ってるかすら未知数だ。
ゼロは俺たちを見つめ。
「早くやろうぜ。どうせ俺が勝つがな。」
「いやわかんねぇぜゼロさんよ。俺はだいぶつえぇぞ。」
審判のパール兄弟が号令をかけて。
「今からゼロ選手たいザクロ・グラス選手の試合を始める。」