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誰が為の勇者  作者: 空良明苓呼(旧めだか)
第3章 地下神殿と砂の海獣
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第75話 混濁する記憶


 昨日は勝たせていただきました。あ、デイゲームの話です。


 ところで校閲を手伝ってくれている通称【3号読者】から「シアンとソーヤって、いちゃいちゃしてるだけだよね。なんなん?」と言われたので読み返してみたら、本当にいちゃいちゃしてるだけだった。


 リア充爆発しろと言った方が良いのか迷っていたら、同じく校閲を手伝ってくれている通称【1号読者】から「いや、もう爆発した後なんじゃないの?」と言われて目が覚めた。


 え? 爆発したん?


※2021/10/28より改行修正入れております。内容には変更ございません。



 シアンは泉を覗き込みながら、大きく欠伸をした。


 相変わらずこの場所は昼間のままだ。常に暑くもなく寒くもなく、天頂に太陽が輝いている。そして、スッカルの樹から変わらず小鳥の鳴き声が響いていた。


 ここでは、毎日ソーヤが手合わせに付き合ってくれる以外、ほとんどやることがないので、アリオたちの様子を確認しながら、彼女は小説を読んでいた。


「はあー…もう夜なんだよな」


 そう独り言を言いながら、もう一度泉を覗き込む。


「彼らの計画を聞いたら私も寝よう」


 うとうとしながら、かつて5年間暮らしたアインのことを思い出していた。シアン自身は略奪をしたことはないが、最終試験で宝物殿に入ったことがあった。


「そう言えば、最終試験で私も宝物殿に入ったな。アインで暮らした頃のことは昨日のように思い出せるのに、旅の最後の方が全然思い出せない…」


 旅の後半を思い出そうとすると、頭に(もや)が掛かったように思い出せなくなる。自分どころか、仲間が死んだことも全く思い出せなかった。


 最初の頃は頭痛がするような気がしたが、それも今は無くなり、思い出そうとすると意識が遠のくような感覚になる………


 気がつくと、泉のほとりで眠り込んでいた。


 ハッとして起き上がると、身体に掛けられていた毛布がずり落ち、咄嗟(とっさ)に手で掴んだ。


「声ぐらい掛けろよな……」


 シアンは毛布に目をやると小さく呟いた。


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