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透明人間
「ねえ、透明人間になったら何する。」
昼下がりの中庭で、どうでもいい話題で話す女子たち。
「透明人間か、男だったら女湯に入るとかなんだろうけど。」
「え、でも私は男湯に入ってみたい。」
「私はイヤだなぁ。たとえ見えなくっても、裸でいるわけでしょ。耐えられない。」
「じゃあ銀行強盗とか。」
「お札で足がつくんじゃないの。」
「透明人間って使えないねぇ。」
「私は絶対透明人間になんかなりたくない。だって、彼にはずっと私のことを見ていてもらいたいから。」
「なんかシラケたね。他の話題にしよう。」
「良い話で終わりでいいじゃないのよぉ。」




