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恋愛綴り  作者: 茶太朗
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狂おしくは猫の恋

夜中に響く猫の声。

地の底から唸るように響く声。

それは猫の愛の歌。

狂おしく、燃えるように愛を詠う。

情熱的な愛の歌も、他人にとっては騒音でしかない。

猫は愛を求める時に、背中に噛みつき傷を負わせる。

愛しい人につけられるなら、私は新しい傷が欲しい。

傷の上から傷をつけ、古い傷を消して欲しい。


私の愛した男性には奥さんがいた。

そんなことは分かっていた。

『他人のものを欲しがるなんて』と人は言うけれど。

そうではない、魅力的だからこそ他人のものになったんだ。

私が先に出会っていたならどうなっていただろう。

私が愛した人は奥さんと子供を捨てるような人ではない。

そんな人なら愛したりはしない。

愛されない、愛されたくない。

それでも愛さずにはいられない。


私は部屋でひとりきり。

狂おしい愛を歌っている。

誰に聴かせることもなく、夜の猫になって鳴く。






読んでいただきありがとうございました。

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