表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

言葉の神様

作者: 雨風修羅

言葉の神様が言うには、もちろん言葉とは誰かに何かを、気持ちや想いを伝えるためのものではあるけれど、むしろそこには無限の解釈や無限の誤解を生むところがあるのだそうで。以心伝心のテレパシーにしなかった理由は、それを乗り越えるためなんだそうで。

下界のこれを見てごらんなさい。男女がいますね。これから二人は大事な話をしますよ。

「あなたのことが好きです!」

彼女が言います。

「僕も君が好きだよ」

彼も言います。告白成功と思うでしょう。違います。彼女は幼い頃より憧れであった彼に告白したわけですが、彼は幼い頃より苦楽を共にした親友である彼女に応えたのです。恋愛の「好き」と友情の「好き」は違いますね。誤解が生まれました。彼女は奥手なのでいつも通りの生活に戻りますが、彼女の態度にやがて彼も気付きます。

するとどうでしょう。気になりだした彼も、彼女にやがて好意を抱くようになるのです。単なる誤解であったものが、本物になるのです。二人は結ばれました。心は通じていましたが、恋愛ではなかったはずなのに。

このように、好きと言われれば好きになってしまうところがあるのが言葉なのです。相手の気持ちや想いを誤解してとらえることは、結果として、自分の心の中にいる相手の存在をそれだけ大きくしてしまうのです。

まったくもって、言葉とは摩訶不思議なものです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ