5・中小国
高星と騎兵が調練から戻ったのは、午後のまだ陽の高い頃だった。
「若水道人が来ている?」
「山に戻らないといけないから、その前に棟梁様とゆっくりお別れをする時間が欲しいと言っていた」
イスカからそう告げられて、さて時間の空きはあっただろうかと思う。
「高星、戻った様だな」
「エステルか、良い所に来た。若水道人が訪ねてきている事は聞いているか?」
「ああ、高星に面会を求めている事は聞いた」
「時間の空きが欲しい、できれば酒と肴の用意もできるといい」
エステルが革表紙の手帳を取り出して、予定を確認する。
「今夜、夕食の後が空いている。それでいいか?」
「頼む。それまで道士様の相手は銀にさせておけばいいだろう」
「では、その方向で調整しよう。それとイスカ」
「はい?」
「あまり無理はするなよ」
そう言って高星は、エステルを伴って政庁の方へ向かって行った。
入れ違いになる様に、今度は中小国が屋敷の正門から入ってきた。
「や、これはイスカちゃん。元気にしてたかい?」
「あっ……どうも……」
イスカはどうにも中小国の事が、嫌いでは決してないが苦手だった。女性を見れば声を掛けているなんて噂をされる人物であり、その噂も決して誇張でも無い。
高星が信頼しているので能力も有り、信頼できる人柄ではあるのだろう。
「今日は肌が透けるようで、また一段と魅力的だね。快活に汗を流す娘は嫌いではないよ」
しかし会う度にこういう褒め方をされると、どうしていいか解らなくなる。口説かれているという訳でも無く、彼流の挨拶の様なものの様なので、あからさまに拒否する事もためらわれる。
「中小国隊長さんは、調練から帰って来たところですよね?」
誤魔化すように、解り切った事を尋ねる。しかしよく見ると、中小国は調練帰りにしては身綺麗だった。すでに汗を流して、着替えたのだろうか。
「うん。今日は後は半休ならぬ、四半休だ。と言っても私は、まだ報告とか細々した事務が残っているのだが。隊長だから仕方が無いが、早く片付けてしまいたいよ」
「なら、こんな所で無駄話していないで、早く行けばいいんじゃ……?」
イスカが呆れ顔になる。本当にこの人は良く解らない。考えが深そうな様子を見せたと思ったら、何も考えていないような行動もとる。
「確かに、君の言う通りだね。では失礼するよ、怒られる前にね」
苦笑いどころではない、はっきりとした笑顔でそう言い、中小国も政庁の方へと向かった。
その後姿を眺めながらイスカは、自分も今日はこれ位にしておこうと思った。
◇
トサの街に有るとある酒場の野外席で、イスカとジャンが向かい合って席に着いていた。
昼時は過ぎ、陽はまだ傾いては居ないので、店は比較的空いている。とは言えたった今注文をしたばかりだから、もう少しかかるだろう。
屋内の席は半分以上空いているが、すでに風が吹いても寒いより気持ち良い時分なので、あえて野外席を選んだ。
何故、こういう情況になったかをかいつまんで説明すると、以下の様になる。
激しい鍛錬で掻いた汗を流したイスカは、強烈な空腹感に襲われた。激しい運動をするのだからと昼食を控えめにした上に、鍛錬で激しく消費したために、エネルギーが枯渇したのだ。
銀華に何か作ってもらおうとも考えたが、先程高星が銀華に若水道人の相手をさせようと言っていたので、外に出る事にした。銀華にとっても親しい相手とのしばしの別れになるのだから、ゆっくりさせてあげたかった。
そこに丁度ジャンが居合わせて、しかもこれから食事に行くと言う。ならば都合が良いと一も二も無く連れ立って街へ繰り出し、今に至る。
「それで、君は最近あまり見かけなかったけど、どうしている?」
イスカが空腹を紛らわすために雑談の種を振る。思えば初めはぎこちなかったジャンとも、いつしかすっかり打ち解けた会話をする仲になっている。
「色々、とにかく雑務に追われまくってる。今日もエステルさんの下で駆けずり回って、ようやく昼飯にありつけるよ」
ジャンがこてんとテーブルに頭を預ける。イスカもそうしたいと思ったが、流石にみっともない気がして耐える。
「席の温まる暇も無い、という訳か。こうして顔を合わせる機会も減っているから、本当に忙しい様だな?」
「まあ、忙しいのは慣れてるけどな。棟梁がどんどん仕事を増やす、というか作るから、忙しく無い事が無いよ。
……でも最近の忙しさはちょっと質が違う感じだな。軍務と言うか、軍事に関する事務が急に増えた感じだ」
「やっぱり近いのか。解ってはいた事だけれども、いよいよなんだな」
「ああ、いよいよ攻め込む戦が近いんだろうな」
「そう言えば最近、紅夜叉の奴とよく顔を合わせる様になった。何も話はしないから本当に顔を合わせるだけだが、いつもふらふらしているあいつが最近、妙に腰を落ち着けている」
「戦の匂いを嗅ぎつけたんだろうなぁ。いざ開戦って時に、その場に居ませんでしたじゃ締まらないからな」
「……いよいよ、なんだな。これまでも何度か戦いにはなったけど、私達の本当の戦いは、私達自身の理想のために戦う戦いは、これが最初なんだな」
「俺はお前や棟梁と違って、これからの戦いを通して叶えたい夢や理想なんてものは無いけど、それでも応援したいし、協力もしたいと思うよ。
この世に夢や希望を持つ価値なんて有るのか? 今はそう思っている。でも夢や希望を持つ価値が有るんだと信じたい、とも思っている。
棟梁やお前がその理想を現実にすれば、俺も信じられる気がする。だから、応援するぜ」
思いがけない期待にイスカは面食らう。だがそれは束の間の事で、すぐに力強い笑顔で答えた。
「……ああ、任せてくれ」
◇
「うん、やっぱりお米は南変米(変州南部産の品種)が良い。でも私の好みとしては、もう少し硬めの方が……」
「イスカ、お前おにぎり好きが高じて、米にまでこだわる様になったか」
空いた皿の山を脇に避けながら、ジャンが呆れかえる。
「お米だけじゃない、海苔も大事だし、中身の具にもこだわってる」
「そういう事じゃねーよ! 真顔で言うな!」
呆れを通り越して突っ込みを入れるが、当のイスカは至って真面目な顔をしている。
「なんつーか、改めて思うけど、本当にうちには変な奴しか居ないよな」
「君自身、その変な奴らの一員だと言う自覚はあるのか?」
今度はイスカが呆れ顔になる。
「うーん、自分が所謂世間一般の常識的人間からはずれた存在だという事は、最初から自覚してる。でも変な奴と言われるのは、違わないか?」
「十分変わっていると思うけど。まあ、変わっている人が多い事は否定しない」
「考えてみれば、まず棟梁が大分変わってるからな。あまり意識しなかったけど」
「棟梁様……そんなに変わっているかな?」
「何でも知っていて、何でもできる人かと思ったら、妙に人間臭かったり、だらしない所が有ったり。あと嫁さんを貰うまでそっち方面の事を子供より知らなかったとか、何かが欠けてるだろう」
「……確かに。棟梁様はそれこそ『棟梁様』としては完璧なくらいの人だと思う。でもその代わりと言うべきか、『人間』としてどこか欠けているのかもしれない」
「まあ、だからいいんだけどな。棟梁は。でも本当にうちは変人と言うほどじゃないが、変わった奴らのたまり場なんだな。
……いや、違うか。ここしかもう居場所が無いんだったな」
そう。この北辺の流刑地は、居場所を無くした者達の最後の居場所。まともな人間として認められず、社会から追放された人形達の流れ着く地。それが、ここだ。
ここに居る限りは、自分が鼻つまみ者として追われる身である事など、意識する事は無かった。
だから忘れていたが、この地が無くなれば。いや、安東家が治める土地としてのこの地が無くなれば、自分を含めた多くの者に行き場は無い。かつてのジャンの様に、社会の生み出した汚物として、決して日の目を見ない生き方しか残されないのだ。
風が吹いた。そんな事は知らんと言わんばかりに、憎らしいほどに清々しい風が頬を撫でた。
風に吹かれた前髪が目にかかって鬱陶しい。手で払うのもおっくうで、乱暴に頭を振った。その拍子に、遥か遠くをぼんやりと眺めていた視界が引き戻される。
引き戻された視界の中に、『変な奴ら』の一人が居た。
「イスカ、あそこに変な奴の一員が居るんだが……」
ジャンが視線を向けた方をイスカも見る。初め紅夜叉でも居たかと思ったが、それらしい姿は無く、キョロキョロと周囲を見回す。
「あそこだ、あそこ」
そんなイスカの様子を見て、ジャンが指を指して示した。その先を見ると、居た。それもつい先ほど見かけた姿、中小国がそこにいた。ただし、一人ではない。
「……女連れか」
「女連れだな」
何処の誰かは知らないが、若い娘とにこやかに談笑しながら店先をのぞいて回っている。娘に合わせているのか、かなりゆっくりと歩いていた。
「屋敷の入口であった時、妙に身綺麗にしていると思ったら、このためだったのか……」
おそらく、調練の汗を流したついでに余所行きに着替え、残った事務を片付けた後、直接待ち合わせに行ったのだろう。ある意味要領が良いとか、抜け目が無いとも言える。しかし褒める気にはならなかった。
「騎兵は今日まで実戦前のきつい調練だったはずだよな? 調練が終わって早々であれって、どうなんだ」
ジャンも心なしか、軽蔑の色が浮かんだ視線を向けている。そんな事とは露知らず、女連れの中小国の姿は遠くなっていく。
「なあ、イスカ。俺今ちょっと、くだらない事考えた」
「なんだ、くだらない事って」
「尾行てみないか? あれ」
ジャンが、小さくなりつつある中小国の後姿を指さして言う。なるほど女連れを尾行しようなんて、確かにくだらない。しかしこの時のイスカは、何故か一蹴する気にはならなかった。
「……いいだろう。付き合おう」
「良し決まりだ」
言うが早いかジャンは脱兎の如く駆けだした。急がなければ見失うかもしれないのは解るが、あまりに突然駆けだしたので、イスカはキョトンとした。
我に返ったイスカが慌てて追いかけようと席を立ち、二・三歩踏み出した時点で重要な事を思い出す。
「あっ……お代。おい、君! 支払いは――」
それを言うべき相手の姿は、すでに遠くなっていた。止む無くイスカは二人分の支払いをしてから、すでに姿の見えなくなった中小国とジャンを追い求めた。
◇
街の中ならばそれなりの雑踏はあるが、混雑している時間帯ではない。雑音が無い分、離れていても会話を聞き取りやすかった。
「き、君……やっと見つけたぞ……」
後ろから妙に濁った声がした。
「おお、イスカ。早かったな?」
「早かったな? じゃない! 後で君の分はちゃんと払ってもらうからな!」
イスカの声が妙に濁っているのは、怒りに燃えているが、それ以上に息が上がって、怒る余力が無いからの様だ。
「あまり騒ぐなよ、気付かれるだろう」
イスカはなおも何か言おうとするが、結局何も言葉が出ないままジャンを睨みつけた。
「解った解った、ほら40セルスここで払うから。悪かったよ」
渋々と言う様子でイスカも矛を収めた。実はジャンの食事代は42セルスだったのだが、今のイスカは気付く余裕も無い。
「それで、どうなっている?」
ようやく息を整えたイスカが問う。
「今のところ面白い事は無いかな。よくもまあ、あれだけ甘い言葉が言えるなと言うくらい、甘いささやきを続けている」
イスカも中小国の様子をのぞくと、なるほどそこだけ切り取ればよくそんな事が言えるなと言うくらい、芝居がかった大げさな甘い言葉を言っている。
だがその場の雰囲気なのか、ここまでの一連な流れなのか、言う方も言われた方もごく自然に受け答えをしていると言う印象だった。
「……口から砂糖を吐きそうな気になるな」
「俺は反吐しか出ねえよ」
これをいつまでも見せられるとしたら、それは軽く拷問の様な気がしてきた。やはりこんな事は止めようかと二人が思い始めていたとき、事件は起こった。
「……あれ? 向こうの娘、なんか見覚えがあるな?」
中小国と連れ立っている娘とは別に、向こう側から来る娘に、ジャンは見覚えがあると感じた。だがジャンにそんな知り合いは思い当たらない。なら何故見覚えがあるのか。
「あ……そうか、あの時の」
ジャンが以前、公用で農地の視察に行くとき、中小国に途中まで馬で送ってもらった事が有った。その時中小国は、人に会う用が有る、と言っていた。
結局、用と言うのは郊外に住む若い娘を迎えに行く事だったのだが、今向こうから来るのは、その時の郊外に住んでいる娘だ。
「向こうから来るあの娘。あれ前に中小国隊長と遊んでた娘だぞ」
「それって……つまり、鉢合わせか」
イスカが眉を寄せる。情況から言って、逃げるのは不可能だろう。となれば、何事も無いはずが無い。
「だな。一体どうするのか、お手並み拝見と行こうか」
ジャンの方はむしろ、楽しんでいる様なもの言いである。二人は固唾を飲んで成り行きをのぞく。幸い、普通に話している限りならば話し声は十分に聞こえる。
◇
中小国と郊外に住む娘がお互いの存在に気付いたのは、ほぼ同時だった。中小国は表情一つ変えずに、連れの娘に断りを入れた。
「小鈴、悪いけどちょっと待っててくれよ」
そして臆する事無く郊外に住む娘に歩み寄り、何の躊躇いも無く声を掛けた。
「やあ彩音、こんな所で奇遇だね? 今日は買い出しか何かかい?」
「ええ、ちょっとまとまった買い物をしに。中小国さんは?」
「今日は小鈴との約束があってね。でも言ってくれれば手伝ったのに。買い物が多いと君の家まで運ぶのは大変だろう?」
「ありがとう。でもいいの。その代り……また今度街を案内してくれますか?」
「もちろんだとも! ……と言いたいところだけど、生憎仕事が忙しくなりそうでね。しばらくは会えないかもしれない」
「お仕事……そうですよね。軍人さんですものね」
「でも遅くとも山の木々が色付く頃には帰って来られるだろうから、街がにぎわう頃にはきっと迎えに行くよ」
「本当? 約束してね?」
「ああ、もちろんだとも。さて、あんまり小鈴を待たせては可哀想だし、君も用事が有るのだろう。残念だけど、今日はここでお別れだ」
「はい。じゃあ、秋に一緒に街を歩きましょうね? きっとですよ」
「ああ。それじゃあ、また」
中小国は彩音と別れ、少し背中を見送るとまた小鈴の元に戻った。
「お待たせ、済まなかったね」
「中小国さん酷いわ。私の前で他の子と約束するなんて!」
「私がそんな男だと思うのかい? 私は女の子に泣かれると、何でも言う事を聞いてしまうくらい甘い男だよ」
「じゃあ、私とも約束してくれますか?」
「ああ、秋になったら一緒に遊びに行こう。もちろん私の身は、丸一日君の貸し切りだ」
小鈴はしばらく頬を膨らませていたが、やがて笑顔を浮かべる。
「約束ですよ。絶対ですからね?」
小鈴が中小国の腕に抱きつく。二人は人目も憚らず、しばらくそのままの姿勢でまた歩き始めた。
◇
「中小国隊長」
「おや、ジャン君にイスカ君。こんなところで二人に会うなんて、珍しい事も有るものだね」
陽はすでに傾き、薄暮が辺りを覆い始めている。小鈴と呼んでいた娘と別れた中小国が、後は完全に帰路に就いた様子なので、思い切って声を掛ける事にした。
「あー、先に謝っておくと、一応悪いとは思ってます。それで、悪いけど女の子と遊び歩いているところ、ずっと見てました」
「ははは、それは少し気恥ずかしいな」
「この際言わせてもらいますけど、呆れてものも言えません。いつもあんな感じでやってるんですか?」
「まあ、大体あんな感じかな」
「今日は午後まで調練に行っていたのに、よく女の子と遊ぶ気になれるな……」
イスカもまた、ジャンとほぼ同じ感想を抱いていた。
「女の子を喜ばせるコツは、こまめに相手をしてあげる事と、惜しみなく奢ってあげる事だよ。特にジャン君は参考にするといい」
「しませんよ」
確かに中小国は、別れる間近になって多くの高価な物を買って、プレゼントしていた。言葉に偽りは無いらしい。
中小国にしてみれば、別れる時間が近くなってから贈るのは、贈り物が荷物となって煩わしくない様にと言う気遣いだが、最後の印象を良くするという戦術でもある。
「あと、前に俺を送った時に会ってた娘と鉢合わせしたでしょう。どうなるかと思ったら、よくもまああんな風に悠々と切り抜けられますね?」
「私は誰と付き合いが有るか隠さないし、道で出会ったら無視する事も無い。なにせやましい事なんて何も無いのだから。
だから彼女達も、私が何人もの女の子とお付き合いがある事は百も承知の上さ」
「ああ、なるほど。中小国隊長の『女を見れば声を掛けてる』って評判の火元はそれか」
ある娘と一緒に居る時に他の付き合いのある娘と出くわしたら、躊躇わずに声を掛けて、親しく話しをし、また戻る。
そんな様子が傍から見れば、女と見れば見境なく声を掛けている様に見えるのだろう。
「中小国隊長確か今年で二十九でしょう? 以前実家に行った時、ご両親が『早く結婚してくれ』とぼやいてましたよ。
棟梁だって嫁さん貰ったんだから、そろそろいい加減にしといたらどうですか」
多分に皮肉を交えて、棘のある言い方でそんな事を言ってみた。どうせ笑って適当に誤魔化すだろうと思った。
だが意外にも、中小国はふっと悟った様な表情になった。
「……遊び以上の付き合いをする気は無いよ。職業柄いつ死んでもおかしくないものだからか、誰かを本気で好きになるのも、好きになられるのも怖いのさ。かと言って、軍人を辞める気にもなれないんだが」
夕日に照らされて、その表情は酷く陰が濃かった。
あまりに意外だった。あれほど愉快そうに娘達と遊んでいる中小国の姿からは、およそ想像できなかった言葉と表情だった。
だが間違いなく、ここに居る男は、先程まで娘達と遊び歩いていた男と同一人物である。
この人の本質は、意外な事だが臆病、と言って悪ければ、慎重ではないかとジャンは思った。
だが安東家最強の精鋭部隊である騎兵の隊長たる男が、勇猛とは対極の性質の持ち主だと言うのか。
ありえない事ではないと思った。いつか高星は、臆病者の方が将として向いている事もある、と言っていた。
精鋭部隊の、それも敵に向かって突撃を掛ける騎兵の指揮官の資質が、臆病。
むしろそうだからこそ、良く敵を見て、良く敵を知り、機を見るに敏で、騎兵の指揮に適した名将なのかもしれない。
中小国の意外な一面を垣間見た気がした。そして、将の資質の微妙さと難しさを見た気がした。




