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鋼鉄戦記メタリックソルジャー  作者: 燃えてる仮面
本編
24/53

第24話「太陽の剣」

 ウォーレンスとの戦いが続く中、7人のメタリックソルジャー全員が誕生。




麗「メタリックソルジャーが7人揃った。みんなにはどれだけ感謝しても足りない程だわ…!」


一人一人事情があっても、戦っている事に麗は感謝してもしきれない程の想いだった。




麗「その中でも、暁くんにはずっと戦ってもらってるし…。この機会に何か感謝のプレゼントしたいわね…!」


特に、一番初めに戦う決意を固め、7人の中でも長く戦っている恭一郎に何か感謝のプレゼントをしたいと考えだした。



麗「でも、何がいいのかしら…?暁くんが好きそうなものといったら…やっぱり料理?でも私、あまり料理しないからなぁ…大丈夫かしら?」


普段あまり料理しない麗は、どんな料理を作るのか…。









鋼鉄戦記メタリックソルジャー

第24話「太陽の剣」



_



恭一郎「ふぃー、今日もいい感じ…って、何だこの臭い?焦げくさい?」




昼のピークを終えてMS秘密基地に戻ってきた恭一郎だが、何かが焦げた臭いに気付く。



恭一郎「…雨宮、何やってるんだ?」


麗「あっ…暁くんっ!?えっとその…!」


奥の台所に行くと、そこには麗がいた。

恭一郎が来た事であたふたする麗。



恭一郎「落ち着け。まずは換気だ!」


恭一郎は急いで換気扇を回した。

テーブルには焦げたオムレツらしき物と、卵の殻があった。



恭一郎「それにしても、オムレツか…随分ド派手に焦がしたなぁ…。」


麗「うっ…普段料理しないもんだから…。」


恭一郎「…全く。」


落ち込む麗を見て、恭一郎は何があったのかを理解した。



麗『暁くんのためにと思ったのに、結局迷惑かけちゃった…。』


麗は折角恭一郎のために作ったのに失敗ばかりした事、さらにそれを見られてしまった事で余計に落ち込んだ。



恭一郎「練習しようと思ったんだろうけど、…って、ウォーレンス反応?」


そうこうしていると、ウォーレンス出現の反応が。



麗「コホコホ…Eエリアにウォーレンス怪人出現よ!」


恭一郎「よし、行ってくる!」


恭一郎はすぐにヒートチェイサーで出動する。






ギーン「さぁ来い、メタリックソルジャー!」


サーベルレンス「ふふふ…!」


現場で待っていたのは、ギーンとロボット戦闘獣サーベルレンスだった。



恭一郎「ウォーレンス!」


ギーン「来たか!」


ヒートチェイサーに乗った恭一郎と、ブラストスコードに乗った翔が到着。



翔「今回はギーンか…!」


恭一郎「あの怪人、両手が刃になってるな…!」


翔「行くぞ!」


恭一郎「おぉ!」



恭一郎・翔「「メタリック…アァァァップ!」」




電子音「Soldier Change Heat-Flame!!」

電子音「Soldier Change Blast-Aqua!!」




2人はMSヒートフレイム、MSブラストアクアに変身する。



ヒートフレイム「行くぞ!フレイムブレード!」


サーベルレンス「ぬんっ!」


フレイムブレードを装備したヒートフレイムは、サーベルレンスの両手サーベルと刃を交える。



サーベルレンス「なかなかいい剣だ…だが、俺のサーベルには及ばない!」


ヒートフレイム「何っ…うわあっ!」


だが、一瞬の隙を突かれてサーベルレンスの攻撃を受けてしまう。



ブラストアクア「恭一郎!くらえアクアスナイパー!」


ブラストアクアはアクアスナイパーで銃撃する。



サーベルレンス「ふんっ、そんなの効かぬわ!」


ブラストアクア「何っ、銃弾を…!」


サーベルレンスはアクアスナイパーの銃弾をも斬ってしまう。



サーベルレンス「反撃だ、ふぬうううううう!」


ヒートフレイム「ぐああっ…!」


ブラストアクア「うわあああ…!」


サーベルレンスは一気に2人に猛攻。

攻撃を受け止めきれず、吹っ飛ぶ2人。



サーベルレンス「らあああっ!」


ヒートフレイム「ぐっ…!うわっ!」


ヒートフレイムはサーベルレンスの攻撃を受け止めようとフレイムブレードで防ぐが、その攻撃によってフレイムブレードの刃が折られてしまう。



ヒートフレイム「フレイムブレードがっ…!」


サーベルレンス「まずは貴様からだ、ヒートフレイム!」


絶体絶命の状況。



クールアイアン「アイアンシールド!」


サーベルレンス「何っ!?」


ヒートフレイム「クールアイアン…光希さん!?」


そこへMSクールアイアンが駆けつけ、アイアンシールドでサーベルレンスの攻撃を防いだ。



サーベルレンス「だがいくら防ごうが無駄だっ!」


クールアイアン「ぐっ…!」


防御はできたが、少し押されてしまうクールアイアン。



ブラストアクア「まずい…!スナイパーブラスター!」


ブラストアクアはスナイパーブラスターでギーンとサーベルレンスの足元を撃つ。



サーベルレンス「ぐっ…!」


ブラストアクア「一旦退却だ…!」


ヒートフレイム「くそっ…!」


煙が舞うその間に3人は退却した。



_



MS秘密基地に戻った3人は、麗や満里奈、錬堂と対策を立てる事に。




麗「あのサーベルレンスという敵、両手の刃をどうにかすれば勝てそうなんだけど…。」


翔「だがフレイムブレードは折られ、俺の銃弾も斬って無効化されるからな…どうにかサーベルを使わせなくちゃいけないが…。」


光希「自分のシールドで防御できるが、力も強かったからか、押し切られそうになるな。」


恭一郎「やっぱり、あいつとは接近戦でサーベルを破壊して、打ち破るしかない…!」


麗「このメンバーで接近戦が得意なのは暁くんだけ…フレイムブレードも、しばらく修理に時間がかかるわ…!」


錬堂「弱ったねぇ…。」


満里奈「接近戦が得意な大樹くん、美琴ちゃんを呼びますか?」


恭一郎「いや、フレイムブレードさえ叩き折る相手だ…二の舞になりかねない!」


麗「それ以上に、暁くんがいつもの戦闘スタイルで戦えないのが…そうだ!」


恭一郎「どうした、雨宮?」


麗「暁くん、ヒートフレイム用の新しい剣を作るわ!サーベルレンスのサーベルデータと照らし合わせて…!フレイムブレードの修理より、時間はかからないわ!」


恭一郎「新しい剣…いいのか?」


麗「任せて!もしそれまでにサーベルレンスが現れたら…。」


恭一郎「その時は現状の武器で凌いでみせるさ!」


翔「俺達もいるしな。」


光希「戦闘は任せてくれ。」


こうして、ヒートフレイム用の新武器の制作決定。

完成するまでは残った武器で凌ぐ事になった。




麗「待っててね暁くん!この剣を、いつもの感謝をこの剣に…!」


麗は剣を今度こそ感謝のプレゼントにしようと意気込んだ。

そして研究室で作業開始した麗。



恭一郎「俺達も、サーベルレンスがいつ来てもいいように準備しよう。」


翔「だな、ただ待ってるだけも嫌だしな。」


光希「ならば、シミュレーションルームで模擬戦しよう。」


3人は待っている間、シミュレーションルームで模擬戦を始めた。






錬堂「みんな、ウォーレンスが現れた!」


翌朝、サーベルレンス出現の情報が入った。



恭一郎「雨宮、新武器は…?」


麗「まだもう少し時間がかかるわ…!」


恭一郎「そうか…!翔、光希さん、先に向かおう!」


翔「あぁ!」


光希「行こう!」


麗「完成次第、届けるわ!」


恭一郎「頼むぞ!」


恭一郎は麗に新武器開発を託して、翔と光希と共に出動した。



_



サーベルレンス「さぁ来い、メタリックソルジャー!」




再び現れたサーベルレンスは街を破壊していた。



ヒートフレイム「そこまでだ、サーベルレンス!」


そこへヒートチェイサー、ブラストスコード、クールフォーミュラが到着。

立ちはだかるヒートフレイム、ブラストアクア、クールアイアン。



サーベルレンス「来たな!今日こそズタズタに斬り裂いてやろう!」


クールアイアン「そう簡単にはいかないぜ。」


ブラストアクア「勝負だ!」


戦闘開始する3人のメタリックソルジャーと、サーベルレンス。






キングウォーレンス内のモニターでは、戦いの様子が映し出されていた。



ギーン「父上!サーベルレンスはヒートフレイムのフレイムブレードを折る程の実力!メタリックソルジャー達などたやすいのです!」


サタンウォーレンス「ほぉ、期待できそうだな…!」


サタンウォーレンスは戦いを優勢に進めるサーベルレンスに期待した。



Dr.ミーヤス「さてさてどうなる事やら…ところで、ゴダーイはどこへ行ったんだ…?」


Dr.ミーヤスも戦いを見守るが、いつの間にかゴダーイがいない事に気づく。






ゴダーイ「やっているなぁメタリックソルジャー!」


ヒートフレイム「ゴダーイ!?」


そのゴダーイは戦いに乱入。ヒートフレイムに迫る。



ヒートフレイム「ソルジャードリル!ぐっ…!」


ソルジャードリルを装備したヒートフレイムはゴダーイスペシャルを持つゴダーイと戦うが、押されてしまう。



ゴダーイ「その武器では、いつものような実力は発揮できないようだな!」


ヒートフレイム「そうでもないが…くっ!」



サーベルレンス「くらえええええ!」


クールアイアン「アイアンシールド!…ぐっ!」


サーベルレンスと戦うクールアイアンとブラストアクア。



ブラストアクア「くらえ、アクアスナイパー!」


サーベルレンス「ふんっ、効くか!」


アイアンシールドで防御しながら、ブラストアクアがアクアスナイパーとメタルブラスターで攻撃していくが、銃弾を斬られて大きなダメージを与える事ができない。



ブラストアクア「この至近距離でも駄目なのか…!」


サーベルレンス「もはや貴様達に、勝ち目はない!」






ピンチな状況の中、MS秘密基地では麗が急ピッチで新武器の開発を行っていた。



麗「もうすぐ完成する…完成するんだけど…!ただの剣ではサーベルレンスどころか、ウォーレンスには対抗できない…!」


もうすぐ完成しそうなのだが、肝心の能力データがまだ入っていなかった。



麗「何か、ヒントになるものがあれば…あっ!」


悩む麗は一度立ち上がる。その時の揺れで机の鏡が横に倒れて、コンピュータ画面の光を反射する。



麗「眩しっ…!鏡で反射したのね。…そうだわ!」


それを見た麗はある事をひらめいた。



_



一方、苦戦が続く3人のメタリックソルジャー。



ヒートフレイム「ぐっ…!」


ブラストアクア「くそっ…一方的過ぎる…!」


クールアイアン「攻撃を受ける度か、耐えきれなくなっている…!」


クールアイアンの防御も徐々に通用しなくなってきた。



ゴダーイ「もう終わりか?」


サーベルレンス「さて、トドメといこうじゃないか!」


ヒートフレイム「くっ、ここまでか…!」


ゴダーイとサーベルレンスは3人に迫る。



麗「ジェットレーザー!」


そこへ、ソルジャージェットが現場に到着。「ジェットレーザー」を放ち、ゴダーイとサーベルレンスを遠ざける。



ゴダーイ「あれは…!」


ブラストアクア「ソルジャージェット…!」


ソルジャージェットは着陸して、中から麗が出てきた。



麗「暁くん、お待たせ!」


ヒートフレイム「雨宮…!」


麗「新しいソルジャーウェポンカードよ、受け取って!」


麗はヒートフレイムに、完成したソルジャーウェポンカードを渡す。



ヒートフレイム「これが…よし早速!ソルジャーウェポンカード、装填!」


カードを受け取ったヒートフレイムは早速ソルジャーコマンダーに装填。




電子音「Soldier Weapon Rising Sword!!」




ヒートフレイム「これは…!」


麗「太陽の剣、ライジングソードよ!」


ヒートフレイム「ライジングソード…よし!」


新たなソルジャーウェポン、ライジングソードを装備した。

早速ライジングソードを構えるヒートフレイム。



ヒートフレイム「…!刃が光り始めた!」


すると、ライジングソードは太陽に反応してエネルギーを高めていく。



ブラストアクア「これは…!」


ゴダーイ「どういう事だ…!?」


麗「ライジングソードは、太陽の光を吸収してエネルギーにするの!陽が差している今こそ、最大の力を発揮できるわ!」


ヒートフレイム「そうなのか…!よし、いくぞおおおおお!」


そのままサーベルレンスに立ち向かうヒートフレイム。



ヒートフレイム「とあああっ!」


サーベルレンス「ぐっ…何だこの力は…!?今までの力とは大違いだ…!」


ヒートフレイム「いける!このまま反撃だ!」


すると今度は、ライジングソードがサーベルレンスのサーベルを押し返した。

そこから形勢逆転して、ヒートフレイムはサーベルレンスにどんどん攻撃する。



ヒートフレイム「ぬんっ!とああっ!」


サーベルレンス「ぐっ、ぐああっ…!」


ゴダーイ「まずいな…!」


ゴダーイは一方的に斬られるサーベルレンスを助けるために乱入して阻止しようとする。



ブラストアクア「アクアスナイパー!」


ゴダーイ「ぐっ…おのれ!」


クールアイアン「ゴダーイ、自分達が相手だ!」


ブラストアクアとクールアイアンがゴダーイを防ぐ。



ヒートフレイム「今だ!ソルジャーアタックカード、装填!」




電子音「Heat-Flame Soldier Attack!!」




その間にヒートフレイムはソルジャーアタックカードをライジングソードに装填。



サーベルレンス「なっ…!?」


ヒートフレイム「はぁぁぁぁぁぁぁっ!」


ライジングソードの刃に太陽のエネルギーを纏う。



ヒートフレイム「くらえ!フレイムサンライトフィニィィィィッシュ!」


円を描いて斬る必殺技「フレイムサンライトフィニッシュ」を放つ。



サーベルレンス「そんな…バカ…な…!」


渾身の一撃が命中して、サーベルレンスを撃破した。



_



ゴダーイ「…やられたか。なかなかやるなヒートフレイム!」


ヒートフレイム「ゴダーイ…!」


ゴダーイ「次の戦い、楽しみにしているぞ!」


サーベルレンスが倒された事で、ゴダーイは退散する。



恭一郎「…ふぅ。」


戦いが終わって、メットを外す3人。



翔「ライジングソード…とてつもない威力だったな。」


光希「太陽の光があればどこまでも強度が上がる…見事な武器だ。」


恭一郎「使っていて流石に驚いたよ…ありがとうな、雨宮!」


恭一郎はライジングソードの威力に驚き、麗にお礼を言った。



麗「いえ、こちらこそいつもありがとう。ずっと戦ってくれてる暁くんにどうしてもお礼したかったから…これでやっとプレゼントできたわ。」


恭一郎「…という事は、昨日のオムレツはそのために?」


麗「うん…全部失敗しちゃったけど…。」


恭一郎「しょうがないな、なら俺が料理教えるよ。」


麗「暁くんが…?」


恭一郎は麗に、料理を教える事を約束。



翔「プロに教えてもらえるなんて、いいねぇ。俺も食べてみたいぜ。」


光希「自分もさ!ワインと合う料理とかさ。」


麗「ハ…ハードル上がってる…!」


翔と光希も、完成したら食べたいと言う。



恭一郎「さぁ、みんなで帰ろうか!」


麗「えぇ!」


そして、楽しそうに4人は帰っていった。













続く



_



次回予告


 翔は楓の墓参りの中、楓の弟である誠と再会する。

楓が死んだ事で翔に恨みを持つ誠。それに対して、翔が出した結論とは…?



次回、第25話「忘れない願い」

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