私の世界
ここはとても遠い場所だった。
いつだって私はそこにいたのに
誰も気づいてくれなくて
遠くの世界にいるようだった。
全て幻想
でも
全てが現実だった。
フィルター越しにおこる物事は現実味がなくて
するりと大切なものまで抜けおちていく。
サラサラと
とても簡単に
なくなってしまうのだと。
歪んだガラス
弾け飛んだ銃弾
空高く舞う鷹
その一瞬で
なくなってしまうのだということ。
世界は優しくなんかない。
全て尖っていて
常に何もかもを傷つけている。
それは狂気にも似た
凄まじく息苦しい
窒息寸前の現実という幻
それが世界。