第一話 出逢い
この小説にでてくる峠は実在しません。
5連ヘアピンとかでますが、某秋○峠ではないのでww
基本、どういう峠かはご自身の想像にww
では、スタートです!
浩太「じゃあ、行って来る。」
彼の名前は、平岡浩太。今ではS山最速の走り屋だ。
浩太は、亡き父の仇を討つために走っている。
愛車はFD。父の形見だ。S山に来るよそ者は、
ほとんど浩太を狙っている。
そんなある日、FCがS山にきた。
??「平岡はどこだ?出て来い!」
浩太「平岡は俺だけど、何か用?」
??「俺とバトルしろ!」
浩太「いいけど、後悔するなよ!?」
??「後悔する気は全くないんでな!」
浩太「名前は?」
福田「福田一史。」
浩太「じゃあ始めようか。啓一、カウント頼む。」
S山山頂は、ぴりぴりとした緊張感に溢れている。
啓一「カウント行くぞー!」
「5!」
「4!」
「3!」
「2!」
「1!」
「GO!!」
啓一が手を振り下ろした瞬間、スキールとロータリーエンジン音が、
S山に鳴り響いた。
第一コーナーは、二人ともグリップで抜けていった。
立ち上がりは浩太のFDが後をとる。
すかさず浩太は4速から3速、そして2速に落とす。
福田も2速に落とした。
ドリフトで一気にヘアピンをパス。
啓一「見たか!?」
啓二「ああ。80kmぐらい出てたな。」
啓一「こりゃあ浩ちゃんマジだな。」
啓二「こんな走りは兄貴とのバトル以来だな。」
低速セクションに猛スピードでつっこむ。
浩太「タイヤもつかな?でも、ここは我慢我慢。」
FC、そしてFDが光線の如く消えていく。
一瞬ブレーキランプが光ったと思えば、すぐさまアクセルを開ける音が鳴り響く。
フルブレーキングは当たり前だが、ギリギリのところまで駆け引きが行われている。
福田「チッ!ちぎれねえ。さすが、といったところかな。」
福田は一コーナーから98%くらいで攻めているのに対し、浩太は鼻唄交じりでコーナーに侵入していく。
浩太「あと1cm♪」
浩太は天性の車幅感覚を持っている。慣れた峠ならば5mm単位で幅寄せができる。
もちろん、その車幅感覚は峠のバトルでも非常に重要になることは言うまでもない。
浩太「ここで全開!」
ホイールスピンを一切することなく、パワーをロスしているわけでもない。
ギリギリのところをついているのだ。
浩太「立ち上がりで勝ててるね。突っ込みは言うまでもない。仕掛けるか!」
短い右を抜けたら左の長いヘアピンが待っている。浩太は短い右でアウトに振った。
浩太「被せるよ!」
しかし、福田もバカじゃない。鼻先を浩太より出してフェイントに持っていく!
福田「ここで仕掛けることはわかっていたんだよ!」
浩太「予想通りだね」
意味深長な発言をしたかと思ったらまた次のコーナーが待っている。
その後、バトルは持ちつ持たれつの競り合いだったが、目立った動きはなかった。
しかし、動きがなかったFCvsFDのバトルは5連ヘアピンで突然動いた。FCがブレーキランプを灯し曲がろうとした瞬間に、
福田「あ」
一瞬の出来事だった。
プシューシュバシュバダン・・・ドッカーン!!!
エンジンが焼きついて、スピンして事故ったらしい。
フロントバンパーがとっくに逝っている。
福田「やっちまった…」
浩太「大丈夫か?」
福田「ああ、俺は。でも…」
浩太「エンジンは?サスは?」
福田「エンジンがヤバイかもしれない…」
浩太「家に来いよ」
福田「なぜだ?」
浩太「うち、整備工やってんだ。」
福田「OK。お言葉に甘えて。」
hiraokaモーターズ二階商談スペースにて…原因の究明は啓二に任せている
浩太「ところで、何でバトルをしようと思ったんだ?」
福田「俺は、O山の走り屋で、お前のことは、
1年ぐらい前から知ってたよ」
浩太「ふーん」
福田「ひとつ、頼みがある」
浩太「何?」
福田「俺の日本制覇プロジェクト
に参加してくれないか?」
浩太「ずいぶん唐突だな。誰がいるの?」
福田「今のところ、お前だけだ」
この頼みはあまりにも唐突で、かなり動揺していた。
福田は意味ありげな微笑みを浮かべていたことを、
浩太は直感的に感じたのであった。
1週間後…
浩太「福田出来たぞ!」
福田「サンキュ!結構イジっていただろ。」
浩太「ああ、見た感じ中開けてるね。タービンもトラストだし。どん位出ているの?」
福田「大体380馬力ぐらいかな。サーキット、峠、全てこれ」
そのコトバに浩太はア然とした…
浩太「スッゲェ」
浩太の口からはそのコトバしか出なかった。
福田「どうするの?プロジェクト?」
福田が聞いた。
浩太「ちょっと考えさせて」
このとき、浩太はなんともいえない福田との絆を感じていた。
さて、どうでしたか?どんどん感想を入れていってくださいませ。
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