096(バサラvsガオーム)
「ほう、勘が良いじゃねえか」
「ガオーム! なぜ裏切る!?」
「1発でいい。それ以上、射つと俺達ハイブリッドまで死ぬぞ」
「何!?」
ガオームのハンマーにバサラのシールドが持たない。バサラは片膝を付く。すると、足に何かが当たった。これは……。
「俺をただの単細胞だと思ったか? 科学にはちょっと詳しくてな。研究者が言うには、ノアの主成分は重酸素だ。ノアを撒きすぎたら、ハイブリッドは死滅するぞ」
「アンタレスの研究員は嘘を吐かない!」
バサラはチェーンの子機を2つブレードに変えてガオームの両腕を輪切りにしようとした時、紙一重で避けられる。それと同時にアールが持っていたブーストガンの残骸からマガジンを使い…………。
「チェーンでブーストガンが作れるのか!?」
「弾さえあればな」
「殺せよ…………」
「ああ」
カチッ! ヒュイン! ガオームは弾丸を避けた。
「やはりな! 誘導弾は撃てないだろう!」
「ちっ! ブラフだったのに」
ガオームがハンマーを再び持とうとした時、バサラはチェーンのハンドでノアの2発目を装填する。
「たまには上司を疑ったらどうだ?」
「その気にはなれないね」
向かってくるガオームに、バサラはチェーンのガンで弾幕を張る。そして、再び発射器の中に入り、ノアを射つ。カチッ! ズドーーーン!!
ガシャン! マスドライバーのドアに穴が空く。バサラは内側からチェーンのガンを撃ちまくる。ガオームが怯んだ隙にノアの3発目を装填する。
「終わりだ、ガオーム!」
カチッ! カチッ!
(トリガーを引いても発射されない!? 体内エネルギーには余裕がある。何故だ!)
バサラは発射器から外へ出る。ガオームの姿がない。
カラン。ガオームはフライングバスから降りてきた。
「ハハハ。フライングバスで来たのが仇となったな!」
「まさか……、電磁パルス…………? くそったれ!」
「これでお前も生き残れる。世界には何百万人ものハイブリッドが居るんだぞ」
「公式発表されてる数字なんて宛にならない!」
「いったいお前はどっちの味方だ!?」
ヒュン! ザン! バサラはガオームを殺す事にした。バサラはチェーンのナイフでガオームの首を跳ねた。いくら身体能力が高くても、単純構造のナイフを飛ばすには反応出来ない。コンマ千分の何秒の世界だ。




