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ブースト・VASARA  作者: ルク穴禁
第14章(変わる世界)
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093(信じていた)

ーーバサラとキノは、アダムが居る病室へ行く。ナースが点滴を交換して戻って行った。


キノはベッドの脇にある椅子に座り、アダムに問いかける。


「話せるか?」

「キノ少佐、兄さん」

「記憶を取り戻したんだな?」

「あまり詳しく覚えてないけど。ナコシがバリアを張って爆破からっ……うう、頭が痛い」

「無理するな」


バサラはアダムをフォローする。


「大丈夫だよ。飛行円盤に乗せられたような?」

「他のサソリは?」

「うーん…………あっ! 母船で人質になってるかも。僕と木村中尉とシュナイダーは母船に連れていかれて、ナコシにインプラントを埋め込まれた、と思います」

「サソリのメンバーは生きてるんだな? 私は間違ってなかった」

「解りません」


バサラは尋問をキノに任せ、研究室に行く。


「初田主任、居るか~?」


初田主任研究員は研究室のカウンターでコーヒーを飲んでいた。


「真田隊員、もうすぐノアが完成するよ」

「ノアの主成分は何?」

「オゾンだよ。しかも高濃縮の」

「大丈夫なのか?」

「寒い北極南極でトアが活性化してるのは、オゾン層が薄いからだ。だから、そこに届くようにオゾンをばら撒けば、トアを壊滅させることが出来る」

「ノアを撒いてから、どれくらいで大気は最適化するの?」

「早ければ、2~3週間だろう。国連は水面下でオゾンの精製を急いでいる。トラピストの使徒に気付かれないようにね」

「それなら大丈夫そうだな」

「ところで、真田隊員」

「何?」

「18連チェーンはどうしたね?」

「オリジナルにギられた。予備を頼む」

「手元にあるのは後1機だ。大切に使うのだよ?」

「分かってる。盗まれたのは不可抗力だ」

「アダム大尉は回復したかね?」

「ああ、なんとか。それより、キノさんの足だけど、トラピスト・エレメントを組み込んだんだよな」

「まさか、無茶な使い方をしてないだろうね?」

「空港から海までフライングカーをワープさせたよ。マジスゲーよ」

「命を削る……あまりキノ少佐に使わせないようにね」

「分かった。それとアダムのデジタル統制力だけど、強化のために血清を打ってみない?」

「それなんだが、よく考えてみたら、アダム大尉は女王の血を引いてない。血清は無意味だろう」


ピピピ! ピピピ! 突如、アラートが基地内に響き渡る。


「初田主任、18連チェーンを借りてくぞ」

「ああ、持っていきたまえ」


バサラは18連チェーンを装備して、オフィスに行く。馴染みの顔がちらほら居た。バサラはレーダーを視ていた隊員に声をかける。


「何事だ?」

「真田少尉、大変です。マスドライバーが攻撃を受けてるとの事です」

「俺が行こう。基地が改装されてて、どこに何があるか判らん。フライングバイクはどこだ?」

「案内します」

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