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ブースト・VASARA  作者: ルク穴禁
第3章(テロ)
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009(タクシー)

ーーバサラとキノはタクシーに乗り、警察署へ向かう。


「お客さん、アンタレスの人? 数日前に凄い爆発があったね。あれも、エイリアンの仕業かい?」

「詳しくは言えないが、宇宙人が関わってるよ」


キノはちょび髭を触りながら答えた。


「いや~、私の自宅が近くでね。屋根が吹き飛んでしまったよ」

「運ちゃん、稼がないとな」

「トラピスト保険は9割補償の約款でね。残り1割は稼がないとね、ハハハ」


15分ほどで、タクシーは警察署の駐車場に着いた。


「支払いは、電子マネー? それとも、アンタレスのタクチケ?」


キノはポケットからタクシーチケットを取り出して、運転手に渡す。アンタレスが代わりに支払ってくれるシステムだ。


「毎度あり~」


バサラとキノはタクシーを降りる。


「はぁ~、取り調べか~」


またバサラはため息を吐く。


「とにかく、行こう」


バサラとキノは警察署内の窓口へ行く。


「アンタレスの真田バサラ少尉ですが」

「ああ、真田様。お預かりしてる物を返却致しますね」


バサラは意味が解らなかった。警察は何を預かってるのか? 対応してくれる女性署員はどこかに電話をする。一昔前ならスマートフォンと呼ばれた端末だ。


数分して男性署員が、バサラに声を掛けた。


「真田さん? これは、お返しします。病院では保管出来ないみたいだね、本物は」


バサラが装備していたチェーンだ。バサラはチェーンを渡される。


「あ、どうも」

「それでは、確かに」


男性署員は戻ろうとする。


「ちょっと待った!」

「何ですか?」

「おとがめは…………なし?」

「アンタレスの上層部に話が行ってるらしいよ。いや~、怖い怖い」

「クビもやむなしか…………」


キノはバサラの肩をポンポンと叩く。


「バサラ、基地に戻ろう」


バサラとキノは警察署に来たのと違うタクシーに乗り込む。


「アンタレス飯田基地まで頼むよ」

「…………毎度」


今度は無口そうな運ちゃんだ。トラピストの使徒の。

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