079(勝負!)
「死ね! ハイブリッド!」
ノーネームは6連チェーンの2つをシールドにして、 4つをブースターにして、宙に浮き、ビームガンを撃ってくる。
バサラはフライングバイクを操り、ビームの弾幕を避けるが、徐々にパターンを読まれる。
(直撃!?)
バキン! バサラは咄嗟にチェーンの左をシールドに変えてガードする。ノーネームはその隙を逃さず、チェーンのブレードを飛ばしてきた。
ザキン! ノーネームのブレードより速く、バサラのビーム大ブレードが飛び、ノーネームを横に真っ二つに斬る。
「ぐああーーー!」
ノーネームはタンカーの爆炎から離れた甲板に墜落した。バサラはブーストガンで上半身をロックオンして甲板に降りる。
「は、ハイブリッドォォ! この怪我じゃ助からない…………と、トドメをォォ」
「織田長官の仇! 最後に言い残すことは!?」
「女王と共に…………」
カチッ、ヒュイン! グシャン! ノーネームは死んだ。
「織田長官…………やりましたよ」
バサラはノーネームが装備していたビームガンを拾い上げてから、フライングバイクに乗って、タンカーを離れる。
上空で待ってるフライングバスに向かってると、タンカーは大爆発を起こし、沈没した。
強敵は残り〝2体〟だ。
バサラはフライングバスの後ろに着けて、インカムでハッチを開けるよう、ガオームに言う。ウィーンとハッチが開き、フライングバイクを着艦させる。
ハッチが閉まり、バサラはフライングバイクを降りて、座席に行く。ヨッシーがギョッとなった。
「おいおい、その得物は…………」
「ビームガンだよ。ノーネームの」
キノは悟ったかのように、バサラに言う。
「バサラ、仇を討ったんだな? 抜かりはないな?」
「ああ。遂にやった。大ブレードで斬って、ブーストガンで木っ端微塵だ」
「よくやった。一応、今井中佐にはメールしておくか」
次はアダムが祝福をする。
「兄さん、凄い強さだよ。ノーネームを単独で倒すなんて」
「問題はナコシとオリジナルだ。あの2体はノーネームの比じゃない」
「そうだね」
バサラはまたキノと話す。
「キノさん、トラピストの使徒のトップシークレットは上に報告したのか?」
「今井中佐が政府に報告したよ。手柄は国防軍だが」
「まあ、仕方ないね。犠牲者が大勢出た」
「ところで、そのビームガンはどうするつもりだ?」
「俺が使うよ」
「撃てるのか?」
「例の物を使えば、多分」
「血清か。ちゃんと機能すればいいが」
ガオームがキノに指示を仰ぐ。
「キノさん、どこに着陸すればいい?」
「ブースト計画の真ん中にしよう。コントロールセンターがある、N15のポートに着陸してくれ」
「了解!」




