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ブースト・VASARA  作者: ルク穴禁
第2章(金密輸)
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005(空飛ぶお巡りさん)

バサラはインゴットの破片を6個取り、チェーンの親機に隠す。


「バサラ、お前は真面目だ。気を付けろよ。じゃあな」


ヨッシーは歩き出し、旧道の交差点を右に曲がる。


「おい! 飯田市は真っ直ぐだぞ!」

「検問があるかもしれん! 迂回して行くさ!」


バサラは旧道を真っ直ぐ、歩いていく。


「旧道に検問なんてないだろ…………まあ、いっか」


バサラは街に向かって歩き続ける。すると、前から誰か歩いてきた。2メートル以上の背丈に筋肉質のガタイの良さ。額に二本の触覚、軍服、青色の肌。トラピストの使徒の軍属だ。バサラは焦った。 ヨッシーが言っていた宇宙人軍の将校かと。顔を隠そうとよぎったが、逆に怪しまれる。バサラはチェーンを装備してる。怪しまれる。チェーンにはホビータイプもある。そっちだと思ってくれたらいいが。


バサラと宇宙人軍の将校がすれ違う時に軽く会釈をする。トラピストの使徒にとって猛毒な酸素を軽減する頑丈なマスクをしている。凄いオーラだ。上層部の個体だろう。これからインゴットを確認しに行くのだろう。悪さをしてても軍属だ。礼節を重んじている。


宇宙人軍は地上で暮らすトラピストの使徒を人間の迫害から守るという名目で組織されている。事実上の自衛隊だ。


トラピストの使徒の個人資産は基本的に電子マネーだけ。それ以外の物は、それぞれの国が管理している。インゴットなんて持っていたら、ブタ箱行きだ。しかし、ゴールドは宇宙船の建造に欠かせない。


バサラは歩き続ける。後、100メートルほどで市街地に入る。


ゴー! 何か近付いてくる。バサラは空を見上げるとフライングカーだ。


『警察だ! そこの男、止まりなさい!』


「しまった。警察のフライングカーか」


バサラは悟った。終わったと。


白黒のツートーンカラーのフライングカーが、バサラの目の前に降り、警察官が二人、出てきた。


「お兄さん、こんな所で何をやってるの?」

「職務質問ですか?」


警察官はバサラをジロジロ見回し、不審者扱いをする。というかバサラは不審者だ。


「チェーンを装備してるな。ホビータイプでもなさそうだ。網膜スキャンするから」

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