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ブースト・VASARA  作者: ルク穴禁
第2章(金密輸)
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002(金密輸)

夜の森の中。男数人で、ある物を探す。


男の一人はタブレットで座標を見ながら指示を出す。


「よし! ここを掘るぞ。〝チェーン〟を使える奴、出番だ」


呼ばれた者の名前は、真田バサラ。長野県の片田舎で産まれた、25歳。アンタレスという軍隊に所属してるが、1ヶ月の休暇を取り、暇潰しにアルバイトに参加した。穴を掘るだけという話だったが、どうやら違うようだ。


バサラはチェーンの先端をドリルに変化させ、地面を掘る。チェーンというのは宇宙人のテクノロジーで造られた人間用の対宇宙人兵器だ。扱える者は、親機を背中に取り付け、生体プラグを挿して先端の子機をコントロールする。親機と子機はビームの紐で繋がっていて、子機は形状を変えることができる特殊な金属で、ドリル、カッター、ハンド、ナイフ等に変化させる。バージョンアップで、同時に使える子機の数、スペックが上がる。操者の〝デジタル統制力〟で能力が左右される。


ガリガリガリガリーーーー! バサラはチェーンのドリルで堀続ける。


タブレットを見ていた男がバサラに指示を出す。


「20分で掘り出せよ。見回りが始めるからな」

「硬いな。見張りは?」

「大丈夫だ。マシンに見付かってない」

「見張りが二人じゃ心許ないな」

「人数を増やしたら、分け前が減っちまう」

「何もマシンのテリトリーの近くで穴を掘らなくても…………振動で気付かれないか?」

「安心しろ。近くにシンギュラリティのマシンは居ない。それより、エイリアン軍の将校が隠した賄賂だ。数千万円はあるぞ」

「色々調べたんだな」

「その将校は前から怪しい動きをしていた。当たりを付けてハッキングしたのさ」

「なるほど……」


ガコン! キューン…………。


「穴が開いたか」

「こりゃ高硬スチールだな。通りで硬いと思ったら」

「だから、チェーンのバージョン0.8以上の奴を募集したんだよ。さあ、チェーンで中のケースを取るんだ」


バサラはチェーンの先端をハンドに変えて、穴の中を探る。


「おい! 現金も電子マネーのコードもない。代わりにインゴットが3つある」

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