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外れスキル「影が薄い」を持つギルド職員が、実は伝説の暗殺者  作者: ケンノジ


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内偵の職員4


 翌日、オーランドと共にギルドへ行くと、あの支部長が青い顔でちょうど何人かに連れていかれるところだった。


「?」


 首をかしげるオーランドに、俺は言った。


「もう不当に減額されることはないと思いますよ」

「そう? なら、嬉しい」


 言葉の通り、クエストを一度達成し報告すると、設定されたそのままの額が支払われた。


「ちゃんともらえる。どうして?」

「さあ。ですが、これが『普通』です」


 とオーランドに言っておいた。


 この町での用件は片付いたので、俺はオーランドに正体を明かし、素性を隠していたことを詫びた。


「ソラン、職員、だった?」

「はい。アイリス支部長の部下です」

「アイリス!」


 すぐ誰か思い浮かんだらしい。

 知り合いのギルドのちょっと偉い人というのは、やはりアイリス支部長のことだったらしい。


「あなたのお話はアイリス支部長から伺っています。またどこかで会うでしょう」

「……うん。今度そっちに顔出す」


 俺は小さく頭を下げ、オーランドと別れた。

 解決したことをアイリス支部長に報告すると、結果を喜ぶとともにオーランドとのことを訊かれた。


「て、手は出してないわよね……?」

「……僕を何だと思っているんですか」

「エルフは飛びっきり美人だから……それにあの人、呑みはじめたら潰れるまで呑んじゃうし」


 さすがは飲み仲間。よく知っているようだ。


「容姿が整っているというだけで手は出しませんし、酒で潰れている女性にも手は出しませんよ。それに、潰れた女性にわざわざ手を出す必要もありませんから」


 俺の発言に「ん?」とアイリス支部長は引っかかったようだ。


「お酒が入ろうが入ってなかろうが、あなたはフリーパスってこと?」

「さあ。ご想像にお任せします」


 俺が答えると苦笑していた。


「今さらだけれど、とんでもない部下ね、あなた」

「いえ、『普通』の部下です」

「譲らないのね……。あ、それはそうと、ライラちゃんにお礼を言っておいてちょうだい」

「ライラに、ですか?」

「言えばわかるわよ」


 俺がいない間に何かあったらしいが、お礼を伝えるときに訊いてみるとしよう。



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― 新着の感想 ―
[良い点] ふと思った、ここで女性に手を出していれば特命〇〇じゃね?それはそれで面白い!!
[一言] 小説、コミックどちらも好きで買ってるんですが 申し訳ないことに電子書籍なんですよね… 置場と持ち歩きがネックでどうしても電子書籍に… 続刊に貢献できなくて非常に心苦しいですが応援してます
[一言] 買ってきやす!
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