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世界観メモ

作者: 徳丸

世界観メモ。今書いてる主軸の作品の流れをどうしようか考えていたら何となく浮かんだ設定。

めちゃかっこいい主人公をイメージ。オラオラ系。

作品の世界観「表と裏」


世界には表世界と裏世界がある。といっても同一上の世界に存在するわけではない。パラレルワールドと言ってもいい。

コインの表と裏があるように無くてはいけない存在だ。


もし、その世界で表と裏、どちらか一方が消えてしまったら?表が裏に出会ってしまったら?それは消失を意味する。

ドッペルゲンガーみたいにね。


表の世界の住人はもちろん裏の存在を知っている。

裏の世界も同様だ。


では表と裏。どうやって決めているのか?

表の世界から裏へは行けるけど、裏の住人が自力で表へ行くことはできない。だから移動することができる方の世界を表と定めたんだ。



表の存在は裏の存在と目を合わせたり、触ったりしなければ消失することはない。それを利用してお互いの世界をお互いを利用して生きている。


そんな世界だった。


でもある日、革命が起きた。

表の世界の住人を裏に移し、第三者に帰還用のアイテムを表の世界の住人から奪って貰う。そしてそれを使って裏の世界の住人は表に行く。

それで1人の革命が成功する。

1人がそれを行ったことを境目に、次々と革命を起こす人が続出する。


表と裏の反転だ。


もちろん表の世界の法では、裏世界との共存は表向きに、対策はしっかりと講じていた。それはもう厳重に。

しかし、それは起きてしまった。


表世界の1つの集団によって。


裏社会の人が始めたのではない。表世界の怠惰を嫌い、愉悦快楽を求めた狂人たちによる犯行だ

。何人もの人を巻き込んだ史上最悪の事件。


「リバーシブル」


今はそう呼ばれている。



表世界にいる人は魔法を使うことができる。表世界には魔素があふれているからだ。裏社会にはそれがない。魔物は出るのに。


なぜ表世界に行こうと思うのか。その理由が、魔物が出ないから。それに他ならない。

逆に表の人が裏へ行く理由は、作物だ。魔素に適応した植物はすぐに成長するがそれらは、全て薬に適したもの変容し、食用としての味が保証されくなっている。時間と費用をかければ食用に適したものは作成可能だ。


前までは魔法を使える表世界の人が裏世界へ行き、魔物を倒して、報酬をもらう。

裏世界の人が作った作物を表世界の人が買う。

うまく共存できていた。


しかしそんな時代にもまことしやかに魔素を裏社会から吸い取っているせいで裏には魔素が無いんだ!という噂もあった。あながち間違っていないとここ10年の研究で分かったそうだ。

つまり、裏社会の人も、魔素があれば魔法が使える可能性が出てきたことを意味する。



表世界に行ける帰還用の道具をもっと作ればいいじゃないかと思うかもしれない。もちろんそれが生産可能であるならば、そうしていただろう。

しかし、表世界でも裏世界でもそれは作ることができなかった。なぜか?


・・・・・この世に生まれ落ちたときに手に握りしめて出てくるからだ。


生まれ落ちた瞬間に手に持っているそれは人によって異なる。輝く石のようなものであることは共通しているが。これを「核」と呼ぶことにしよう。


不思議なもので、何処かへやっても必ず戻ってくるのだ。森に捨てても、火にくべても。

ただ一つの例外は裏社会のもう一人の自分に渡したときのみ。

これを発見した当初はかなり大騒ぎになったそうだ。当然だな。


リバーシブルが起きてから100年。今は裏社会へ行く門を固く閉ざしている。最初の10年は裏社会に取り残されてしまった表の人と、裏社会の人を交換しようと試みたらしいが、表世界に来たはずの裏社会の人は脱走。見つけられなかった。

不幸にも裏社会へ行き、事件の解明を試みた人も、続々と消息を絶つ始末。


事件から10年後、門を開けることを禁止したらしい。そこから90年間、門が開いたことはない。



ここからは作者的な主人公像。実際書こうと思ったら要素もりもり過ぎて削る必要あると思うけど、考えてみたー。


主人公○○は表世界の住人。唯一自分が門の使用をなしに裏社会へ行ける魔法を使えると気づく。また、裏の世界の素材があれば疑似的な表世界への帰還が可能な「核」を作れることが分かった。

なぜ疑似的か。1回きりだから。



裏社会の自分と表世界の自分には似ているところがあるが性格が違う。


○○は魔法によって裏表の行き来が可能であるため、裏社会の自分に核を渡す。そしてこの事件の被害者を救おうと考える。そのための組合を設立。表と裏の共存を掲げる組合だ。

力のある表世界の住人とともに、世界を正そうと頑張る。


最終的にリバーシブルの親玉が最後の敵。みたいな。


リバーシブルは巨大な組織なので裏にも表にもいる。主人公はそれと戦いながら世界を救う。また、裏世界には魔物がはびこるようになっているので、それも、自分が建てた組合から人員を派遣して対峙するような感じ。


表;異世界転生戦記の感じ。 裏:魔物ありの江戸くらいの日本って感じ。



異世界メモ2 <ラックハウンド(仮)>

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー




大陸の沿岸部分をぐるっと囲うように形成されているシュヴェラ

大きな湖を中心に、楽園のような年を形成するウルトラ

山に囲まれ、とてつもなく大きな岩の上に象徴である遺跡が建設されているチュファネルギー


この世界において、大きな都市と言えるのはこの3つと言えるだろう。皆3都市と呼んでいる。


主は山よりも大きな遺跡のような建物を住処とし、その周辺に住むことを希望した住民を統治する。


上記3つ以外にも、大小さまざまな似通った遺跡はあちらこちらにあり、どこか不気味で神秘的な雰囲気を醸し出していた。


遺跡を住処とする人物は多大な権力を持ち、類まれなる有能さを発揮する。

領主と呼ぶにはその力は逸脱し過ぎているし、国王と呼ぶにはその座が安定しない。


そう。言うなれば・・・・




*****




暖炉からの明かりがぼんやりと人影を浮かび上がらせている。

一定の間隔で動くその影は、机に向かって作業をしているようだ。


「ルベロ~ルベロ~なあんれ貴方はルベロらろ~??」


パチパチ・・・穏やかな気持ちにさせる火の粉がはじける音。

ペラ・・・紙をめくる音。



落ち着いた空気を壊すように、幼さの残る声が耳に入り込んできた。


「うるさいぞ。俺は俺だ。理由なんてない。」


イラつきを表すかのように、カラッと乾いた石畳の床に、ギシギシとスツールがこすれる音がする。

机に向かって座っていた人物は、目の前に揺れる、光を吸収してしまいそうな黒髪が、うざったるく、掻き上げながら返答をした。


「暇らろ。いい加減に暇らろれすよお~。」

「子供はもう寝る時間だぜ?大人しく寝とけよ。」

「あ~ん。ルベロも子ども扱いするれすか~??」

「当然だろ。つまんねえから泣くって赤ん坊かよ。」


え~んえ~ん

そう言いながらこちらをチラチラ見る気配がする。


「俺も暇じゃねえんだぞ。さっさと元の場所に戻っとけ。」

「え~ん。ルベロがポムの事嫌いになったれすお~!!」


そう言ってくる奴を無視して俺は作業を続行させる。


・・・期限がもうすぐなんだよ。



え”~んえ”~ん

徐々に本格化してきた鳴き声。


しょっちゅうあることだが、だみ声が混ざり出したら、これは本当に本当の合図だ。

耳につんざく。


多少の我慢も限界に達する。

声が室内にこだまして、落ち着いて紙の内容に目を通すことができなくなってきた。


俺はこんなことで泣くなよと思いながらも、ギシリとスツールから腰を上げ、いつまでも動こうとしないお子様の元へと向かった。


「はあ・・・分かったよ。分かったから何すればいいんだ?ちゃんと言え。暇だって泣かれても本当は何したいのか言わねえと分かんねえだろ。」


こいつは言動からしてまだまだお子様だ。精神年齢が本当に低いのだ。

泣くときは構って欲しい合図。

聞かなかったら力を暴走させてこの部屋をボロボロにしていたことだろう。


何故わかるのかって?

・・・・・察しろ。


「ひっく・・・ひっく・・・もっとちゃんと聞くれすよー!」

「・・・(ピクピク)・・・どうしたんだあ~?お困りごとですかあ~?お嬢さあ~ん?」

「ひっく・・・ひひひ・・・もう一回聞くれすよー!」

「お嬢さ~ん?おじちゃんにい~お嬢ちゃんのお話聞かせて欲しいなあ~?」

「ひひひ・・・もっかいれすよーポムに聞くろれす!ひっく。」


俺はしゃがみ込んで、落ちている1冊の本・を拾う。

そして、一応本にヨレがないかパパっと確認した。


「はいはい。じゃあ、何したいか決まったら言えよ。それまで俺は仕事してるからよ。本当にやばいんだからな。全く・・・。」


本を懐にしまい、引き続き、届いた念書や、連絡事項を記した紙に目を通す。


「うひひ・・・れす!」


俺は書類の山にもう一度溜息を吐くのであった。












各地に存在する遺跡の外観は一重に語ることはできない。

神殿風であったり、古民家風であったり、レンガ造りであったり。


ただ共通することというと、どの建物も劣化に強く、光を取り込まず、頑丈であること。


崩れないように。壊れないように。

メンテナンスは欠かせないのである。


基本的に大きな遺跡には人が住んでおり、その管理を行っている。その庇護下に入ることで周辺の住人は安心して生活ができるというわけだ。

もちろん庇護する対価に税金というものは頂いているが。


ではなぜ遺跡というものが存在するのか。

その周辺に人が集まっているのか。


それは長い年月をかけて人間が導き出した答えなのである。






「はあ~⤴!?!?」

「!?!?」

「あ・・・!・・・ああ、すまんすまん。でけえ声だったな。」


綺麗な紙面に印刷された繊細なマーク。


アルトラの象徴とされるリンゴをモチーフにした華美な紋章は、アルトラの主のみが使用を許されている強大な力の証だ。


そんな奴から、この庇護者が50人にも満たない、小さな遺跡の主をしている俺に何の用だ??

目視で確認はできるが、大陸と切り離された孤島の小さな主。

アルトラからしたら対して影響力を持たないアリンコのようなものだろうに。


内容の確認の前に、紋章にすべての意識が持ってかれた。

俺の保身のためにも隅々まで要件を把握する必要があるだろう。


気合を入れ直して俺は紙に視線を落とす。


「・・・・なるほど。」


アルトラ、シュヴェラ間の中規模遺跡の主が壊れたこと。

遺跡から大量の鬼籍が放出されることが懸念されること。

昨今似たような事例が多発し、因果関係を追っているものの対応に時間が取られうまくいっていないこと。

周囲の住人・奇跡の対応を含め、現在3都市とその周辺の中規模小規模の遺跡の主で対応しているがここのままでは限界も近いということ。

そこで大陸各地に点在する小規模中規模の主に協力を要請したいという内容だった。



”2週間後・・・アルトラの遺跡にて協議会を開催する”



「同封されている陣を用いて参上されたし・・・・ねえ?」

「ルベロ行くれすか?」

「うーーーーーーん・・・・・。」

「行かないれすか?」

「うーん。場所が場所だろ?協力できることねえ・・・あんのかなー。」



鬼籍。

人が亡くなると1冊の本として魂の形が形骸化する。

経験が目に見える形で財産となるのだ。


どんなに貧乏な家でも誰かが亡くなれば、その本の価値からある程度の財産となる。

鳶が鷹を生むとはよく言ったものだ。


自分で持っていてもいいし、遺跡の主に頼むでもいい。

多くの者は遺跡の主に庇護を求め、管理をお願いする。


人1人の人生を背負うのはたやすいことではないからだ。


その人の人生を追憶し、その一瞬一瞬の感情を、考えを、経験を、細胞レベルで自分のものとする。

そうすることで正しく、その者の魂を鎮めることが可能となるのだ。


メリットは十分。

デメリットは・・・・


「その主ってのももう自我がねえんだろうしなあ。・・・面倒くさそ・・・。」


人格の破壊。


「それに、鬼籍の放出ってことはその主さんは殺すって言ってるようなもんじゃねえか。おっかねえおっかねえ。」


放置した本や、追憶者が消えた本たちは、反転し、当人のトラウマだった存在に姿を変えありとあらゆるものを破壊する。


”鬼籍の放出”


中規模の主と言えど数百はあるだろう。

数百人分の人生を背負うことができる人でも相当な適合者なのだ。


果ては・・・


「ポムがてつらいましゅか?」

「さあてねえ。3都市の奴らに目えつけられても困るし。参加だけ参加しとくか~。」

「ポムも何かやるれすよ?」

「今日の業務は終わりっと!さあ、寝んべ。」

「聞くれすよ!」


俺は騒ぐ小娘を懐から出し、元の本棚に戻す。


「じゃ、また明日なあ~。」

「あ~ん!連れてけ!れすよ!一緒に寝る!れすよ!!」


話をしていたら暖炉の火が消える寸前だった。

ちょうどいい。

1人しかいない遺跡の住人に、暖炉の火周りの確認はなかなかイライラ案件だったのだ。


棒を使って、くすぶっている部分に灰を被せる。






彼のどす黒い血のような瞳から火の灯が消えた。






遺跡の主はその強大な力と権力を有し、庇護者を守るために修行する。

いつ崩れるかもわからない人間という玉座に必死にしがみついているのだ。


領主と呼ぶにはその力は逸脱し過ぎているし、国王と呼ぶにはその座が安定しない


そう。遺跡の住人は、言うなれば・・・・




”墓守”




なのである。






「ひどいのれす。ポムが一緒に寝たる言ってるのにれす!!」


本棚に収まった癇癪持ちがぶつくさと文句を言った。

シーンとした部屋に伝わる声に返事をしたのは寂しさと、孤独感。


「・・・・・・なのれす。」


先ほどまでの優しく暖かな空間を思い出し、よくわからないところがチクチクするのを感じた。

これは良くない。

名前の分からない感情に振り回されるのはこりごりだと過去の自分がささやく。


ポムはそれを誤魔化すため、早く彼の声を聴くために、思考を閉ざし眠りにつくのであった。



謹啓、偉大なるーーーーーーー


遥か昔。遠い遠い過去のお話。


現在世界各地に点在する遺跡は見る影もなく、皆鍬を持ち、汗水たらしながら生活していたそう。

同じ作業、変わらぬ生活。

世界に技術と呼ばれるものがまだ普及していない時。


突出した町や、都市はなく、同じような家を持ち、作り、腹の足しを考えた。


異様なものはただ一つ。天まで伸びる高く高くそびえ立つ偉大なる塔。


どんな場所からも見える、誰が建てたのか、想像もつかない偉大な塔。


皆はその塔を崇めた。

雨風、どんな災害に遭遇しようと、崩れず、堂々と佇むその姿はいつの間にか皆の心の支えになっていたからである。


しかし数百年後。

その塔は唐突に。何の前触れもなく消えたのだとか。


ただそこにそびえたつ塔。

ただそこにあるだけの塔。


益も害ももたらさない、言い換えればあっても無くてもいいその塔が無くなった。


ーーーーーーー



********




3都市の主は高い適合力を持つものを伴侶とし、生まれた子に修行を課すことで統治を可能としている。

超エリート・超サラブレッド集団。

いわば一方向への進化を遂げた一族。

高い適合者を持つ子を育てるための学校も存在しているが、彼らにかなうことは無い。



ーーーーーー

ラックハウンド(仮)

序盤を少し書いてみたver


ザザザザ・・・・・ヒュンッ


「・・・ッ!!」


地面を力強く蹴り、上体を地面と平行になるようにする。

針が鼻先ギリギリを掠めて進行方向に飛んでいくのが感覚で分かった。


体の中心がぶれないよう、蹴り上げた力をそのままにグググっと脚を背中の方に持ってくる。

”ットン”

くるりと一回転。

地に足をつけると同時に肺の中の空気を吐き出した。


「あぶねぇなあー。」


言葉とは裏腹に、得意げに歪む口元からは、楽しそうに赤い舌が覗いている。

でかい図体してるくせに小賢しく遠距離攻撃も手段として持ち合わせているとは・・・。


我慢できなーい!!!ってか?w


「もう少し余裕あったほうがモテるぜ?♡」


男は、両腕に金属でできたアームカバー。その下に、中指で固定するような手袋を装着している。

ギラギラと輝く赤色のピアスが髪の間から覗く。

時折揺れるピアスの装飾は金色に光っていた。


対してその男を追うのは、ムカデを想像させる節足動物。

しかし、その体には一面にふわふわとした白い体毛が生えていた。

先ほど飛んできたのは体毛が硬化したものであると推測される。


「あいつはあんま面白そうじゃねえからいらねえんだけどなあ。」


既に15分以上走っているというのに、息切れもしない男は、どうやら追跡者を吟味していたようだ。


「どうすっかなあ~。」


そう言いながらも彼の体は風を切るように凸凹した森の地面を軽やかに滑走する。


ザザザザ…ッ

バキバキ!!!!


響くのは奴のなってない足音だけ。


高い木々が行き先を覆い隠しているが、彼の足を止める要因にはなりえない。



「へい相棒?」



だらんと力の抜けた右手にはいつでも迎撃できるように得物が握られている。

トントンと人差し指で今日の調子を尋ねるが、相棒もいまひとつなご様子。


調子が乗らないそうだ。


「んーーーー。じゃ、いらねえってことで?ファイナルアンサーだな!」


男は右足を軸に180度回転し、慣性の法則に従ったまま後ろの奴に対面した。

もちろん前は見えていないが、躓くことは無い。ダサいから。


「んじゃな。一期一会って言うけど、今日はちょっと腹が腹痛ってことで!」


そのまま風に巻くように、後ろの奴との距離をググっと離し、戦線離脱するのであった。




ーーーーー

ーーー



「はい。どうも~。」

「本日はどういったご用件で?」

「寄贈いたしますか?」

「一度、調書を取らせてもらっても?」

「これは・・・!!!」


ここは寄贈塔。

鬼籍を塔の住人が管理する前に、一時保管しておくための塔である。


身内や野良の鬼籍を検分し、危険度や、価値を設定、売買を行っている場所だ。

ある一定の基準、主に危険度によって塔の主の元で管理される制度になっている。


「あらー。今日はなんか人が多いなー?」


俺は今日久しぶりに寄贈塔に立ち寄っていた。

普段は野良の鬼籍を巡ってあちこちをぶらぶらしている。

森、海、川。

思わぬところにあり得ねーだろwwみたいな鬼籍が潜んでいるのがとても面白いのだ。


一方で、寄贈塔に寄贈されているのはたいして面白くない・・・魅力を感じない。

鬼籍が転化することはなく、そのありのままの姿を見ることができないのはもちろんの事、実際追憶してみたこともあるのだが、眉間にしわが寄るだけ。

野良のムカデのほうが幾分かましな出来だ。


「どうしてこんなボロボロなんですか!?」

「いやあ~はははは・・・・。」

「これ!!黒!!じゃないですか!!!」

「いや。よく見たら灰色に見えなくも・・・」

「灰色なんてございません!!どうしたらこうなるんですか!?」

「・・・・すみません。ちょうどいい高さだったので・・・。」

「で?」

「・・・箪笥の足に・・・こう・・・ガタガタしてたし・・・・。」

「・・・・・。」


俺は声の方に顔を向けた。


どうやら騒がしさの原因は、珍しく黒色が掘り出されたかららしい。

前にここの寄贈塔で扱われたのはいつだったか・・・??


少しここで鬼籍について説明をする。

鬼籍は大きさ・形はさまざま、厚さもさまざまであるのだが、一つ周知の事実がある。


土色・透明な金・白・黒・赤・どどめ色


ふち色がどの鬼籍もこの色の内という事だ。


騒ぎの根源に、俺は珍しいな~と思ったものの、特に気に留めなかった。

というか、そっちに気が行かなかったというか。


カウンターの前に立ち、質問攻めにあっている少し変わった思考の持ち主は思考だけでなく、その見た目も変わっていた。

フルプレートの性別不明。

周囲の視線を独り占めにしている相貌だ。


「・・・うーん・・。なんか申し訳ないんで、また来ますわ・・・。」


俺が入ってきてから30分ほど。話し合いはフルプレートからの一言で終わりを迎えた。


鬼籍を、妙にマッチしているエメラルドグリーンの斜めがけカバンにしまい、彼・・彼女・・・フルプレートは面倒臭さを滲ませて出口に。

その後ろでは慌てた職員があわあわと何かを言っていた。


しかし、周囲になだめられ、職員は元の姿勢に腰を落ち着ける。


出口が閉じ、周囲の興奮が収まるころにはもうお昼時。

朝からこんな時間までここに引き留められてたんじゃあ、フルプレートの人がうんざりするのも無理はない。


「んー。やっぱここには面白そうなの無えなあー。」


人生は一期一会。

俺はその出会いを面白いで埋め尽くしたいのである。


ーーーーーーーー



********



一応の世界観の設定はこんな感じです~。

主人公の設定はおおよそ決まっているのですが、書く時間がしっかり取れないこともあり、まだその時ではない!キリッ

という判断をいたしました。


異世界の設定のオマージュって感じですね。インスパイアとも言います。

経験・知識→一冊の本として形骸化


魔法の設定は少し考えてみることにします。

少し”っぽい”のは書いてみたんですけど。

もう少し、ねりねりネリネする必要がありますねー。


まあ、いつ書くのかは決めてないですけどね。予定は未定。

少し、世界観の追加をしました。

+序盤追加しましたー。








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