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竜神は転生しVR世界で無双する  作者: 銀角
第1章〜絶界森林 アブソリュートアインワルド〜
2/12

転生後


「なつみ、今日の用意した?」


「全部終わってるよ、帰ってからが楽しみだよ」


「私達の分も頼むわよ」


「分かってるよ、じゃあ行ってきます」


私、元竜神サミエルは加倉井 なつみとなって新しい人生を送っている。現在は15歳、女性となり、黒髪を肩まで伸ばしている。

私の家族は3人姉妹で私は次女で、先程話していたのは大学生の姉の春香である。

両親は共働きで、母が看護師、父がどこかの社長をやっているらしい。父は頑なに教えてくれないが父はたまにゲームのデータ版を持ってきたりするのだ。それで姉妹の間ではゲーム関係の仕事だと考えている。

あと私達姉妹は全員ゲーマーである。

こちらに生まれて6歳でゲーム機を始めて買ってもらってから誕生日プレゼントは全てゲーム機だ。姉妹全員ゲーム機と言うのも凄いと思う。

ゲーム三昧をしたいのだがこちらでは勉学を続けなければいけないのだ。勉強自体は悪くない、前世では勉強出来なかったものばかりだから面白くて仕方ない。その為か成績はかなりいいと思う。

この世界には色々なスポーツがある。小学校の時に私も興味があったので色々やっていると、大体優勝してしまった。元竜神だからだろうか身体能力はかなり高い。今も色々な部活を掛け持ちしている。


そして私は今は通っている高校に一緒に行く親友を電車の駅で待っているのだが。


「来ない……」


10分は待っているが、電車が走って行くだけだ。

(藍、まさか今日の事で昨日興奮し過ぎて寝れなかったのかな?)

そんな事を考えていると、息を切らした同じ学生服の女子が階段を降りて来た。

彼女が言っていた親友であり幼馴染の藍である。小中高全て同じ学校に行っている。


「はぁ、はぁ、ごめん、寝坊しかけた」


「まだ大丈夫だったけど、次逃したら終わってたわね」


「はぁ、はぁ、その時は先に行ってね」


「で、何で寝坊したの?」


「はぁ、今日の事で眠れなかった」


「やっぱりか、私も寝付けなかったから眠気を誘うオイル塗ったら寝ていたわ」


話していると電車が来る。朝の通勤ラッシュの時間である為人が多いのですぐに乗る。丁度椅子が開いていた為人の邪魔になる前に座る。


「藍、寝ちゃダメよ」


「寝る気だったんですけど」


「藍は寝るとすぐに顔を横に倒すから横の人に迷惑なのよ」


「寝てる人は分からないやつだよね」


「寝ちゃうなら今日のゲームの事でも話す?」


「話す話す!いやー楽しみだよ。VRMMOでも注目されてる物だからね」


やはりゲーマーである藍は食いついて来る。これで眠る事は無いだろう。

話に出ているVRMMO、「Another Story Online」

通称ASOと言う今日発売のゲームである。


「そうね、私もベータ版を見た事あるけど凄かったわ。世界の区別がつかないくらいだったわ」


「凄いよね、ビックリするぐらいリアルだもん」


「ほんとよ、早くしてみたいわ」


「あとはステータスが1人づつ始める時に違うらしいよ、まぁ、なつきは全体的に高くて運は凸ってそうだけど」


「そんな訳ないでしょ、私の運なんて知れてるわ」


それを聞いて藍は声を堪えながら笑い始めた。


「冗談が上手いよね」


「冗談じゃないわよ、前から言ってたけど何で運がいいって言うのよ?」


「え?分かってないの?自覚してないなんて大丈夫?私の胸触る?」


「張っ倒すわよ、あと胸はあとで揉み解してあげる」


私は手を握りつぶすように握る。

藍はそれを見て青ざめて話を続ける。


「じょ、冗談だよ。それでキャラの種族とかはどうするの?」


ASOでは今までのVRMMOより多く種族を選べる、機械系、アンデット、魔物などの種族もあるくらいだ。

私はもう決めていて、種族は前世と同じ種族のドラゴンに近い、竜人に決めている。


「決めてるわよ、藍は?」


「え?なつみの種族は?」


「内緒よ」


「えー教えてよ」


「嫌よ、だって同じにするでしょ」


「何で分かったの!?」


「………藍も自覚してないじゃない」


「え?」


「はぁ、何でもないわ。けど武器と職業は教えてあげる、私は騎士に双剣にするつもりよ」


「まぁ私は後方支援型にするつもりだから、魔法師になるつもりだよ。武器は杖?だね」


私と藍はそのままASOの事を目的の駅に着くまで話し続けていた。


私達は駅から学校まで歩き、学校に着くと階段を3階まで登る、藍とは違うクラスなのでそこで別れる。

今日は土曜日で、土曜日は午前中に終わる為、速攻家に帰ってASOを宅配便でもらい直ぐにするつもりだ。いつもは早く終わる、学校が今日は凄く長く感じたのだった。



授業が全て終わり、帰る身支度を済ませ、藍が終わるのを少し待って学校から帰る。

帰りは急ぎ足で帰った。電車の中でも2人ともそわそわして最寄駅に着くと直ぐ改札を抜ける。


「じゃあASOでインしたら連絡して」


「分かってるよ」


藍とはそこで別れて、私は家のある方へ歩く。

丁度お昼の為誰も周りにおらず、私は走り始める。


ここで少し話がズレるが、私はゲームなどであるスキルがある。こっちでは能力などと言うのかも知れない。私が持っているスキルは前世で持っていたスキルなのだ。


そして私はスキルの1つ「神速」を使う。

走る速度が車と同じくらいに抑えて走る。それでも十分に早いのだが。

そして普通に歩くと15分かかる所を5分で走り抜け、家に到着する。

鍵を開けてドアノブをひねって中に入る。

そして私はそこで固まる、靴が一足あるのだ。

私の家は使う靴以外は全て直すのだから、今日私が一番初めに帰るはずなのであるはずが無いのだ。

(まぁこの靴は妹の物って知ってるけど。何で私より早いの?)

私は考えながら帰ってきた挨拶を言う。


「ただいま〜」


すると上の階から走ってくる音が聞こえる。髪を片方だけ結んだ私の妹が突っ込んでくる。


「お姉様〜〜〜!」


私に突っ込み顔を胸に埋めてくる。

これが私の事が大好きな妹である秋保だ。


「ほら離れて、なんで先に帰ってるのよ?」


私の胸に顔を埋めている秋保に聞く。

秋保は顔を上げて私を見上げる形で話す。


「今日は学校の終業式だけですから」


「そうか、中学は早いのね」


「なので先に帰ってお姉様を待っていました」


また秋保は顔を埋めて顔をグリグリしてくる。私の胸そんなに大きくないけど。

今は私と秋保以外は誰も居ないがお姉様って言うのは辞めてもらいたい、いつも辞めて欲しいけど。


「今は誰も居ないから普通に喋ってもいいよ」


「サミエルさま、ほんとにいい匂いですね」


「カミアと一緒の石鹸の筈だけど」


そうカミアは私の妹として転生したのだった。

私の近くにって設定したけどまさかこうなるとわ。

私もカミアも自身が元竜だと思い出したのは生まれてから3ヶ月後だった。

私は初めて私に妹が出来たことに感動して居て、3ヶ月後に念話でカミアだと分かった時はビックリしたものだ。

転生前に行って居た通り、私の臣下になろうとしてきたが私達は家族だから無理だと言ったら、私の事をお姉様と呼び始めた。初めて話す言葉がお姉様だとは思いもしなかった。

カミアの事は普段は秋保と呼んでいる。カミアはお姉様一点張りだが。姉の春香は普通に春香姉さんと呼んでいる、私もそっちの方がいい。

あと今のように私に抱き付いてくる、人目がなければ殆どだ。

私が考えていると秋保は満足したのか離れて行く。


「サミエル様、昼ご飯はパスタにしました。荷物は食べてる時に着くと思います」


「私もお腹空いてるし食べようか」


そう言いリビングへ向かう。

パスタは出来ており保存の魔法がかけられていた。それを解き、パスタに舌鼓しているとチャイムが鳴る。私が行こうとすると秋保が直ぐに立ち上がり玄関へ走って行った。

暫くすると秋保が両手でダンボールを抱えてやってくる。リビングに置き私がダンボールを開けると、中には手より少し小さい、ASOのソフトが3つ入っていた。


「早く食べてASOやろっか」


「はい」


パスタを直ぐに食べて、ソフトを持って二階に行く。二階は姉妹だけの部屋だけで、一人一人個室を持っている。


「サミエル様、ログインしたらどこで落ち合いましょう?」


「確か初めはカールの町の中にある筈だからこっちからメールするよ、あと藍も来るけど」


「藍さんですか……分かりました。では後ほど」


そう言い秋保と別れる。

自室に入ると棚にはトロフィーが並んでいる横に椅子型のVR端末がある。

これは父が私達全員にくれた物だ。強力な回線でプロ仕様の物らしい。父は頑なに買ったと言っていたが貰って来たのだろう。有り難く使わせて貰っています。


私は椅子に座り電源を付ける。そして椅子の取っ手の所にある窪みを押すとそこから前まで遊んでいた格闘VRゲームのソフトを出す。

(いや〜これも面白かったけどASOが楽しみだ)

直ぐに取り替えてソフトがダウンロードするまで待つ。


「さて待望のゲームだ!私を失望させてくれるなよ」


ダウンロードが終わって私はログインするのだった。




ゲーム自体をするのは次回からです。

<a href="http://ncode.syosetu.com/n2565ez/">転生転職~勇者の劣化版に転職した~

</a>

こちらも出来れば読んでください。

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