共同作業
目の前にいる黒猫の少女が声をかけられ私は内心驚いている。身長は私より低く中学生かなと思う。まぁASOは性別も変えれるし分からないか、そんな事より。
(私達より先にクエスト受けてた人か……)
私が驚いているのは先にクエストを先にやっている事だ。初日でも物好きかガチ勢でもまずは素材集めとかをすると思っていたら目の前にいるのだ、驚くに決まっている。
ムテン:ああ、そうです。私も老人のクエストを受けましたよ、それでアンナさんはいつからクエストを受けたんですか?
アンナ:私ですか?私はここに来るまでに50分かかってますね
(50分って事は私達の少し先に受けたのか)
それでも早いと思う、周りにはアンナさん以外居ないと言う事は、1人であのゴブリンを全員倒した事になる、そうならアンナさんはかなり強いのだろう。
他に居ないのか聞いてみる。
ムテン:アンナさん1人なんですか?
アンナ:はい、1人ですよ、なので森の途中が大変でした
ムテン:ああ、あのゴブリンは大変でしたね
アンナ:ゴブリン10体の物よりその後の襲撃の方が大変でしたよね
ムテン:襲撃!?
何かあったか?考えるが私達は走った事しか覚えて居ない。あれ、みんな遅いな…………まさか。
ムテン:すいません、ちょっとパーティーのみんなを見てきますね
アンナ:いえ、こちらから声をかけたのですからどうぞ行ってください
アンナさんとはそこで別れ、先程通った道に行く、湖の湖畔から歩いているとその道からカゲツが出てくる。
カゲツ:あ、ムテン様、流石お早いですね
ムテン:それより、みんないる?
カゲツ:はい、もうすぐ来ますよ
(全員無事、何も起きなかったのか?それなら良かったか)
少し待っているとペルシャンとカミルの順で着く。
ペルシャン:はぁ、はぁ、速いわ!
カミル:ムテンにスポーツで勝負するのが無謀だったね
ムテン:前から知ってるでしょ、何年一緒にいるのよ
ペルシャン:ゲーム内なら勝てるかと
ムテン:無理よ、それより早く進みましょ、先約の人が居るけど
私達が喋っているとアンナさんが後ろで待って居た。それを見てみんなは驚いて居た、まぁ仕方ないよね。
アンナ:4人パーティーですか、先約者ですが私ここで詰まってるですよね、だから一緒にやりませんか?
ムテン:えっとパーティーで話すからちょっと待ってくれませんか
アンナ:はい
私はすぐにチャットの方を開き、みんなに質問する。
ーーゲーム同窓会ーー
夏:一緒にやるのどうする?
秋:アンナさんは1人でここまで来たんですかね?
春:それなら凄いわね
藍:それか他の人らがみんな隠れているかですね
夏:PK?それは無いと思うよ、初日でこのクエストでやるのは不利益
春:私達以外にいるのもビックリなレベルなのにね
藍:そうだよね……私は一緒にクエストやってもいいよ、アンナさん強そうだし
春:強い筈よ、さっきのゴブリン10体を全部1人でやったなら、なつみと同じかそれ以上の強さって事ね
秋:流石にお姉様よりは強く無いでしょう
夏:それじゃあみんなOKって事ね?
秋:はい、いいです
藍:こっちも
春:同じく
ーーーー
みんなの合意を取れた事だしアンナさんと一緒にやるのを言う。
ムテン:アンナさん、私達と一緒にやりましょう
アンナ:ありがとうございます
ムテン:それで何で詰まって居たのですか?
アンナ:それはですね、何処に祠があるのか分からなくて探してるんですよ
ムテン:祠ですか?老人に聞いた話なら確か湖の近くにあると聞いたのですが?
アンナ:私も探してるんですけど無いんですよね……
ムテン:分かりました探しましょうか
こうしてアンナさんと祠を探す事になった。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ムテン:ねぇ
カミル:何?
ムテン:今何分経った?
アンナ:探し始めてから1時間ですよ
ムテン:1時間………探し回って湖に無いって何処なの!
探し始めてからもう1時間が過ぎている、湖の周り半径500m内は全て探している筈だ。しかし見つからない、何処にあるのやらと私達は考えていた。その間にアンナさんとは仲良くなり、敬語無しで話している。
ムテン:はぁ、だからみんな大変だって言ってたのか
ペルシャン:けど、アンナが言うには森の途中で襲われたんだよね?
アンナ:はい、黒づくめの山賊3人に急に後ろから襲わるよ、ゴブリン倒した後だから気が緩んだところにくるから、ネットに載ってないのは自身の身に何が起きたか分からなかったのでしょう
それでは何故私達、ムテン、カミル、カゲツ、ペルシャンは襲われなかったのか。
それはアンナと一括りにされていて、アンナが山賊を全て倒したので私達の時に出なかったのでは無いかと言う結論になった。
ペルシャン:それなら仕方ないよね
ムテン:それは過ぎた事だから良いとして、祠の場所が何処か分からなかったらクエストクリア出来ないしね……
ペルシャン:案外湖の中にあったりして
カミル:それはありそうだけど、この湖の中を探すのは結構大変よ?
この湖はかなり大きい、行ったことが無いので大きさは分からないが琵琶湖よりは小さいと思うがそこらの湖よりはかなり大きい。中を探すとなると時間がかかりそうだ。
ムテン:どうする?もう深夜1時だよ?
アンナ:私は行けますよ、もともと3時ぐらいまではするつもりですし
アンナはガチ勢ね、こんなクエスト来るぐらいだし。
ペルシャン:私も行けるよ、ムテンとかは親が怒るからね
カミル:怒るのは怖く無いけど、その後が色々大変だからちゃんと守らないといけないしね
カゲツ:そうですね、2時には部屋を見に来ますから寝てないといけませんね
アンナ:ムテンとカミル、カゲツは家族なんですか?
ムテン:そうだよ。それより探す?一旦町に戻る?
ペルシャン:私的にはこのまま進めたいけど
アンナ:私もですね
一旦戻るのにも時間がかかるし、戻ってもここに来るのにも時間がかかる。戻りたくないのは当たり前だ。
ムテン:そうだよねー………湖の中を探すか
カミル:よし、さっさと探すか!
カゲツ:皆さん、私が水中呼吸をかけますね
カゲツは水魔法の水中呼吸をかけてくれる。これで数分間は水の中でも呼吸が出来る。
私達は湖の淵に立ち、魔法をかけてもらってから飛び込む。
(うわっ!結構冷たいな)
湖の中を一通り見渡す、湖の外からは見えなかったが水は透明なのでかなり見渡せる。中央がかなり深そうで真っ暗であまり見えない。
ムテン:私が深い所を探すよ、みんなは他を探して
カミル:普通はそこにあるでしょ、私達も行くわ
アンナ:私も行きますよ、私も石を持ってますしね
ペルシャン:けど、違うところにあったらどうする?
ムテン:じゃあ二手に分かれよう、私とカゲツ、ペルシャンとカミルとアンナで良い?
アンナ:私は良いですよ
カミル:私もいいからそれで行きましょ、時間があまりないわ
ペルシャン:じゃあチャットで連絡してね
こうして二手に分かれて探す事になったのだった
これからリアルの事情にりよ忙しくなり、しばらくの間更新出来きません。
復帰はいつになるか分かっていないですが、この話の続きは書こうと思っています。