老人の頼み
ムテン:で、何処に鍛冶屋あるの?
みんなが行こうとしていたので、私だけ知らないのも何なので聞いてみると、みんな固まってしまった。
ムテン:………行こうとしてたけど知らないの?
カミル:仕方ない、私さっき来たばっかりだからね
ペルシャン:え!私に押し付けられた!?
カゲツ:私も知りませんね
ペルシャン:みんな知らないならネットを探すか
ペルシャンはネットを開き、調べ始めた。
少しするとため息をついて、ネットを閉じる。
ペルシャン:まだ誰も見つけてないらしい
カミル:嘘!?何で?みんな使いそうなのに
ペルシャン:みんなが探さない理由は、まず初日だからで、2つ目が武器は武器屋で買ったのが楽なので、3つ目が難しくて大変らしい
ムテン:難しくて大変?
ペルシャン:あるNPCに鍛冶屋の場所を聞けるらしいんだけど、そのNPCのおつかいを頼まれるらしいの、それの内容が難しいらしくてみんな初日だしやる気が無いらしいよ
カミル:内容は?
ペルシャン:分からない、誰もあげてないから聞きに行かないと行けないよ
ムテン:そのNPCの居る場所は分かってるんでしょ?
ペルシャン:うん、この噴水広場のベンチに座って居る杖を持ったおじいちゃんらしい
私は周りのベンチを見る。
今座って居るベンチの3つ横におじいちゃんは座っていた。
ムテン:あれね
カミル:あれか
ペルシャン:聞きに行こうか
ベンチから立ち、おじいちゃんに近づく。
NPCには特定のクエストがある場合、頭の上には「?」マークが浮いている。
私はおじいちゃんに話しかけてみる。
「おじいちゃん、どうしたの?」
「うん?嬢ちゃん方はどうしたのじゃ?」
NPCに質問を質問で返されるとは思わなかったよ。このゲームが特殊なだけで当たり前か。
「私達は鍛冶屋の場所を知りたいんだけど知ってる?」
「それならすまんが儂の頼みを聞いてくれんか?」
聞くと同時に目の前にウィンドウが現れる。
《老人の頼み:難易度2》
クエストでの難易度は1〜10まであり、数が増えるごとに難しくなる。
初日で難易度2は結構大変だと思う。
私は躊躇わずにクエスト承諾を押しクエストを受ける。
「いいですよ」
「おお、この老人の頼みを聞いてくれるか、最近の若いのは断ってばかりだからな有難い。頼みはな、森にある祠にある物を持って行ってきて欲しいのじゃ」
「祠?」
「そうじゃ、東門から出てそのまま直進したら、湖があるはずじゃ、その湖の近くに祠はある、そこにこれを入れて欲しい」
そう言い緑色の丸い石を渡してきた。
これって……。
「では、頼んだぞ。儂はここに居るから出来たら来てくれ」
私達は石を受け取り、老人から離れて行く。
東門に行く前に持っている石の事で私はみんなに話をする。
ムテン:ねぇこの石さ何か分かる?
ペルシャン:祠の石だから封印の為の石とか?
カミル:そんな感じだと思うけど、まさかの逆?
ムテン:いや違うよ、この石ねサマエルの魔石見たことあるから分かるけど、これ魔石なんだ
ペルシャン:え、魔石!?
カミル:へぇー、持ってるの?
ムテン:持ってるよ、それでこの魔石を祠に置いたらどうなるか分かる?
カゲツ:祠の何かが目覚めるとかですか?
ムテン:あたり〜いい感してるね
カミル:憶測よね?
ムテン:多分だけど封印されてたものか、それとも封印じゃなくて祀ってるものが出てくるかも
ペルシャン:まさかそれと戦うから大変なんじゃ……
カミル:サマエルよりマシよね?
ムテン:さぁ?戦ってみないと分からないね
ペルシャン:はぁ、そんな事あったらけどネットに上がると思うんだけどね
カミル:それ自体まだ会ってないとか?
ムテン:行くまでの所で何かあるのか
ペルシャン:まぁ頑張って行きましょうか、それじゃないと装備作れないし
話が終わり私は石をアイテムバッグに入れようとする。が、見えない壁でいられない。
ムテン:ねぇ、この魔石アイテムバッグの中に居られないんだけど
カミル:え?サマエルの魔石は入ったの?
ムテン:入ったよ
ペルシャン:まさかの
ムテン:これのせいで途中で起こるんだね
ペルシャン:まだ私達は事前に知ってるから構える事が出来るけど、これって初見殺しよね
カミル:出来る人は出来ると思う、例えばサマエル倒した人とか
ムテン:はいはい、そうですね、出来ますよーだ
ペルシャン:まぁ森の中は気をつけて行きましょか
こうして気を引き締めて東門から出て森の中へと入って行ったのだった。
こっちもよければ読んでください。
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