2019.3.3と2019.4.22
いろいろありましたが、復活しました。
りとが死んだ。
3月3日日曜日、見つけたのは夕方七時近く。
その日は、早春とは思えないほどの暖かさだった。日中家族で出かけていたので、りとは退屈しきっていたんだろう。家族が帰宅すると、外へ出たいと催促した。一度出て戻って来たのは六時くらいで、それからもう一度出たいと鳴いた。
出さなければよかった。
りとが帰ることはなかった。
大人になってから、これほど泣いたことはないというくらい泣いた。
出さなければよかった。面倒がらずに散歩に付き合えばよかった。
幾重にも後悔を重ね、わたしは家族のまえで泣き続けた。
恐らく夫にしても、娘にしても、母親であるわたしが壊れるほど泣いたのは初めて目にしたと思う。一晩中泣き続けるわたしに、家族は戸惑っていた。
りとが亡くなってから、しばらくは何もかもが辛くて悲しかった。
いつもいる場所、いつも散歩した野原、ドラッグストアのペットコーナーすら目にするのが辛かった。
人は悲しみが過ぎると、体がひりひりと痛むものだということも知った。
毎日、りとのお骨と写真に手を合わせ、りとがいないことただただ悲しみ続けた。
3月をどう過ごしていたのか、今となっては思い出せない。
忙しい年度末を大量の仕事をかかえて過ごした。毎週日曜日が巡ってくると、落ち込みがひどかった。
寒さはいつまでも長引き、猫のいない暮らしがよけいに堪えた。
そして新しい元号が発表され、月命日を過ぎた。
ゆっくりと暖かくなるころ、我が家に新しい猫たちがやって来た。
4月22日。
りとの死から50日が経過していた。
りとは事故に遭ったと思えないほど、体には傷がなく、段ボールの棺の中でまるで眠っているように見えました。
いまも悲しみは消えませんが、新たな猫たちに慰められる日々です。
引き続き、お読みいただけたなら嬉しく思います。




