真冬の暮らし 地吹雪編
どんな天気でも、猫はお外に出たがるの。
今年の冬は穏やかに終わるかに見えました。
しかし、見えただけ。いきなり大寒波が押し寄せるとニュースではかまびすしく。
そして寒波当日←? 2月8日金曜日。
当地はあまり冷え込みませんでした。マイナス12℃とか予報が出ていたけれど、実際はマイナス8℃くらいでした。よかった。
しかし、問題は冷え込みよりも、むしろ風と雪のほうでした。朝から晩まで地吹雪が荒れ狂う1日になってしまったのです。
朝、なんとか娘を高校まで送り、午前中は荒天の隙間をついて町中の官公庁と銀行巡り。市内は建物も多いためか、風もいくらか猛攻の手をゆるめるし雪も少な目。慎重にハンドルを握り、なんとか帰宅昼休み。
すると、猫がですね、出たがるのです。
いやいや、あんた、外はすんごいことになってるよ? 見えてるよね、ほら、窓のそばだって冷気がえらい勢いで室内を冷やしにかかってるじゃない。
そんなふうに説得しても、無駄でした。
しかたなく、いつものハーネスを装着。リビングの窓を開けて外に出してあげました。
意気揚々と一歩外に出た猫。閉めたばかりの窓に向かって、思いッきり啼きます。
「んなぁぁぁぁ!」
こんなはずじゃなかったあああ、とでもいうように。すぐに入れてあげましたけどね。
猫は目の前のものを信じない。「これは、ちがう、はず」とよく分からない思考回路を持っているようです。
とにかく、今日は外は寒い、寒くてどうにもならんということを体で知ってもらいました。
その後、テレビの画面、パソコンのディスプレイ、台所の戸棚等を前足でカリカリシャカシャカと引っかきました。
「ここ、ここの中にはきっと夏が、夏があるはず。そうだよね、お母さん」
いや、ないから。夏は、まだ先だよ。
もうちょっとだけ、寒い中を我慢しよう。春はすぐそこ。
冬毛のせいばかりではなく、皮下脂肪をためてすっかり丸くなったりとさんにそう話しかけるのでした。
しかし、同じ日。地吹雪の中を犬を散歩させている飼い主さんを目撃。犬くんのほうが、猫よりも散歩をあきらめさせるのは難しいだろうな…と思いました。
りとさん、我が家に来てからめでたく一年経ちました。そんなに大きくならないだろうと思ったのに、すっかり大きく丸くなりました。
トイレのトラブルで悩んだ日々からもう一年。
あっという間でした。




