遊べや、あそべ
猫の好きなもの、猫じゃらしについて。
十月になりました。猫、【推定】一歳おめでとう! 我が家に来た二月には二キロちょっとしかなかった体も、今や五キロくらい? なんだか最近丸くなり過ぎていないかどうか不安です。
一歳になったといっても人年齢でいえば高校生くらい。遊びたいさかりですよね。そんなわけで、今回は猫のお遊びについて。
猫、何がいちばん好きかといえば、それはお散歩です。
散歩先で虫を追っかけたり、捕ったり、食べたり(!)しております。
盛夏の頃には、電灯の下に集まった虫たちを楽しみにしていました。クワガタ、カナブン、蝉、カブトムシ等々。クワガタは一度口元をちょこっと挟まれてから、手を出さなくなりました。
それで秋になった今は、トンボや蛾、オケラあたりが猫のトレンドです。カエルは初夏から引き続き、安定した人気を保っています。
室内においては、定番の猫じゃらし。
猫じゃらし、旦那が買ってきたんですよ。猫が来た翌日に。
特別に猫に関心があるようにも見えなかったのに、あのケチンボの旦那が百均グッズとはいえ、猫じゃらしを買ってくるんなんて。口に出さねど、わたしは心底驚きましたよ。
買ってきてくれた猫じゃらしは、プラスチックの竿に長いゴム紐の先に鈴の入ったフェルトのボールとフワフワの羽がついたものです。赤と青、二本も買ってきましたよ、旦那。
それを追っかけて、一メートル以上高くジャンプしたり、キャッチして咬んだりキックしたり。すぐに夢中になりました。
しかし、所詮は百均クオリティー。猫がつかまったままで竿を引っ張ったら、ポキリとあっけなく折れちゃったのでした。それでも、竿が短くなるまで遊んでいたのですが、さすがに限界。と諦めていたら、旦那が家にあったファイバー製の長い棒の先に短い猫じゃらしを固定。いまも現役で使っています。
でも、いくらなんでも寿命でしょ、というレベルにぼろくなってきたと思っていたら、旦那がまたも買ってきてくれました。あのケチn(以下略)。
こんどのは、ゴム紐の途中の三か所に中くらいの鈴が三個ついていて、とても賑やかな音を立てるおもちゃです。
これを旦那が買ってきて時、鈴の音を聞きつけて、猫が
「ぼくの? ぼくのでしょ、おとうさん!」
って顔をして珍しく旦那の元へ駆けつけました。
そう、一発で虜になりました。猫、この鈴つきのおもちゃに大興奮。初めての時、寝る前に布団の上で遊ばせました。
すると思いっきり遊ぶ遊ぶ。猫じゃらしを狙うときには、うちの猫は耳を横に伏せてめをぎょろつかせます。体はペタンコに伏せてお尻を小刻みに振って、いつでも飛びかかれる状態に。
動く紐めがけてジャンプ、ジャンプ、ジャンプ。
猫が飛び上がる姿は、なんていうの? ムササビっぽいというか、ドローンぽいというか。四本の足を開いて、飛び上がるだけじゃなくて、ひねったりもします(ときどき着地が自分のうえだったりすると、非常にイタイ&重い)。
そんなふうに遊ぶこと十数分、とつぜん猫の息づかいが変になって来たのです。
「ヒューヒューヒューっっ」
ゼエゼエと息が苦しそう。そんなに、そんなに楽しいのか!?
へんな息をするまで遊んだ猫は、初めて見たぞ!!
それでも止めようとしないので、娘さんに抱っこされて強制終了。
遊び過ぎだよ、猫。
以来、そのおもちゃがお気に入り筆頭になった猫は、わたしが寝ている枕元まで口にくわえて持ってくるようになりました。
朝起きると、なぜかおもちゃがある、という毎日です。
先日、猫がほかの猫を追っかけて逃亡しました。どこへ行ったか見つけられずに途方に暮れて家に帰ると旦那が、お気に入りの猫じゃらしをもって行け、と。
こんなんで戻ってくるのかよ、と思いつつ名前を呼んで鈴を鳴らしたら、ものの数分で「んにゃあああ」と駆け寄ってきました。
ほんと好きだな、これ。




