絵具の白
猫の性格も様々
「猫なんて、みんな同じでしょ?」
と思われる向きもあるかも知れないけれども。
「顔も一匹一匹ちがうし、性格もそれぞれだよ」というのが猫飼いの意見だろう。
過去に家で飼っていた猫で、身ぎれいにしていたのは、ミケ≪通称みーちゃん・雌・三毛≫だった。
とにかく、いつもパリッとしている。トイレの砂は、入念にかき回して用をたしてこれまた慎重に砂をかける。ただ、なぜか顔を洗うのはどうでもいいらしく、目やにをつけっぱなしだったので、いつも取ってあげていた。
いちばんズボラだったのは、ぽんちゃん≪雄・赤トラ≫。七キロという巨体のためか、自分の尻もなめられず、ポーズは取るが諦めるというのを何度も見た。基本外猫の自由猫だったので、二日三日帰らないときもあったし、喧嘩してズタボロで帰宅することもあった。
あまりの汚れに、たまにお風呂に入れるとグレーの泡が立ち、洗った後は別猫のように立派になったものだった。
さて、うちのりと氏は、きれい好きだ。
あれだけトイレの失敗を重ねたというのに、じつはきれい好き。
お散歩から戻ると、足を丁寧に舐める。それは、それは丁寧に。足の指をがっと開いて、指の間も忘れずにきれいにする。
なので、雨の時など散歩から戻ったときに、泥など大きな汚れをタオルで落として、あとはりと氏に任せる。
ち〇ーるを食べて、一息ついたらきれいにしだす。
前足も後足も、胸も腹も耳の後ろは前足を舐めてクルクルと洗う。とにかく、きれいにする。
綺麗になってからじゃないと、休まない。意外とマメなやつなのだ。
先日、テレビで親猫が子猫を舐めてあげている映像を見た。
りとは生後四か月くらいで我が家にきたけれど、きっと親猫に思いっきり舐めてもらって育ったんだろうな、と思った。
どんな子猫だったんだろう、きょうだいはいただろうか、などと思うときがある。
りとの白い毛の部分は、チューブから出したばかりの白絵具の色なのだ。
次回は「猫と執筆」かな(^^;)




