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若草色の雨

作者: 武田道子

若草色の雨


若草色の雨は

六月をやさしく打つ

私は傘の下

目を閉じて雨を感じる

若草色が萌える


初めての恋

想いはあまりにも優しくて

想いはあまりにも痛くて

傘の先からすべり落ちてくる雫が

涙の形をしているのはなぜ・・・


夢は手でつかむことはできず

風を追いかけることはできず

星はあまり遠くに輝いていて

初めての恋は霞を口に含んだように

物足りない


若草色の雨が六月を打つ

水たまりに幾重もできた波紋が

重なりあって広がって 

そして消えていく

叶うことのない片思いのように




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