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80 残留!都に取り残される俺!

俺の名は山口寿明。

色々あって異世界でスライムに生まれ変わって、勇者爆弾の恐怖について知らされた男だ。


『さっき黒ムックみたいな人に勇者入りの袋を渡しちゃいましたけど、爆発したりしないですよね?つーかずっと勇者引きずってきたんですけど…』

『おそらく自爆魔法みたいなもんじゃから、勇者に物理的な衝撃を与えたりしても爆発せんと思うんじゃよー』

静かなる中条が命と引き替えに放つのビッグバンパンチみたいなもんか。

『あの勇者、ダークエルフさん達に精神壊れてたっぽいですからね。明確な意識がないと爆発しないのかな』

『本人が発動させようと思ったり、命の危機を感じたりしない限りは大丈夫なんじゃないかのー?気付かずに即死した時はは爆発せんかったって報告あったからのー』

なるほど。俺が殺した不審者みたいな感じで、上空からの不意打ちで即死させるとかなら爆発しないのか。

窒息攻撃なんかみたいな、死ぬまでに時間が掛かる場合は散華されるって事だな。

もしまた勇者と戦うハメになったら参考にしよう。


『実験した訳じゃないから詳しくは知らんのじゃよー。生け捕った奴を解剖とかすれば分かるかも知れんのじゃよー』

またこの婆さんはグロい事言い出したな。研究行き詰まってストレス溜まってるんだろうか。

『魔法的な要素って解剖とかで分かるんですか?』

『おぬしみたいな妖精でなければ、魔力や魔法関係の臓器があるに決まってるんじゃよー』

そうか…心臓肝臓魔臟みたいな感じで臓器があるのが決まっているのか…。

そりゃ何もないのに手から火が出るとかおかしいもんなー。

「魔力」とか言ってやたら具体的にエネルギーとして認識してるみたいだし、確かに臓器ぐらいあってもおかしくないかもな。

『別に解剖とかする気はないけどなー。そんな事より別の使い方があるんじゃよー』

『ほぅ、別の使い方とは?』

『機密だから教えんのじゃよー』

ちっ。まぁ精神の壊れた廃人をどうするかなんて、あんまり深く聞きたくないけどな。

無辜の民ならどうにかしてやれないかなとも思うが、あいつこっちを殺そうと襲ってきたテロリストだからな。

同情の余地はない。


田端さんにゲルをあげたりグダグダ話したりしていると、巨乳様がやってきた。

二人は初対面のようだったので紹介などしていると、巨乳様がショッキングな事を言い出した。

『私はすぐ村に戻るが、お前は魔都に残る事になったぞ』

『ファッ?!ナンデ?!』

『タバタ様の研究を進める協力をして欲しいとの事だった。勇者についても確認したい事があると』

スライムには目玉がないので睨む事は出来ないが、気持ちだけでもギッと田端さんをにらみ付けた。

このババア何か仕組みやがったな!

『儂は何も言うとらんのじゃよー。上の方が、また勇者の大量発生があるんじゃないかと警戒しとるんじゃないかのー』

最近人間共が動き始めとるからのーとか言っている緑色の小さい婆さん。

うーん、何か話題逸らそうとしてないか?


『残るにしても、泊まる場所も何もないしなー。俺も村に戻りたいなー』

『人間と本格的に戦う事になったんだ。戻ったら攻め手に加わる事になるぞ?』

むむ、それはそれでめんどくさいな。

日本人の専守防衛的なアレがまだ残っているのか、こっちから積極的に攻め込めと言うのは何となく抵抗あるんだよな。

『お願い事っぽく思っとるんじゃろうけど、断らん方がええと思うんじゃよー。儂の得とか抜きにして』

『そうだな。我々への援軍にも関わる。残るように』

選択権無しかよ。こないだの逗留と似たような感じだろうから良いんだけども、ここは夜が暇なんだよな。

『泊まる場所というか、せめて部屋的な物は貰えませんかねぇ。根無し草でフラフラするのは精神的に結構辛いのですよ』『一時的な滞在からな。宿が取りたいなら構わんぞ』

『スポンサー様ありがとうございます。ありがとうございます。』

旅の途中で俺が水出したり動物狩りしたりで、何やかんやで旅費がちょっと浮いているんだよね。

その分で宿屋をゲットさせていただこう。


『んじゃまた明日来ますんで』

『よろしくじゃよー』

田端さんと別れて、町の方で宿を探す事になった。

別にそこで寝はしないんだけど、憩いの個別スペースなのであまりクソ汚い宿は勘弁だぜ。

『我々が魔都に来た時に使っている定宿がある。そこで良いな』

『あ、アテがあるんだ。じゃあそこでいいよー』

ダクエルみたいなヒューマノイド種族が定宿にしているところだ。きっとマトモだろう。


案内されたのは、シピにゃんの詰め所とは別エリアにあった。

『主、食事無しの素泊まりで宿を一部屋頼みたい。泊まるのはこっちの餅だ。ひとまず10日分の料金を預けておく』

『餅ことトシアキです。よろしくお願いします』

『承りました。トシアキさんよろしくお願いしますね。部屋は2階の一番奥を使ってください』

やたら丁寧な口調の店主は茶色で直毛タイプのムック人だった。

さらさらヘアーのムックって、なんかスターウォーズのあいつみたいだな。


なんだか投稿話数と手持ちのファイル数が微妙にずれている…

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