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22 不気味!毒ガエルとの戦い!

俺の名は山口寿明。

色々あって異世界でスライムに生まれ変わり、ダークエルフの村に住み着いた男だ。


夜になってダクエルさん達は寝静まる様なので、俺は餌を探しに森に分け入ることにした。

その前に、ボンヤリと今分かっている地理を整理してみる。オートマッピング機能とかスマホとかあればいいのに。


まず村を真ん中、俺が転生して村へやってきた方向を地図の下側だとして、下の方はひたすら森でラプトル地帯とかがあった。

村の上側には洗濯場のある川と、街道が伸びていた。先にはおそらく別の村とかあるんではないだろうか。

右側にはボンヤリ山が見えている。結構向こうだ。山までは森が続いているんだろうか?

左側はひたすら森だ。特に目立つ何かは見えない。


さて、とりあえず下側にはもう行かなくていいね。結構な距離、森しかなかったからな。ラプトルもうざい。

となると、上側の街道を進んで先を見てくるか、行ったことのない左右の方向に分け入ってみるかになる。

でも街道は後回しで良いか。当面はダクエル村で異世界生活の拠点を築くんだからな。


と言うことで、何となく山が見える左側に進む事にした。

何か獲物になりそうな動物いないかなーと様子見しながら静音モードで進んでいると、罠に掛かった鹿を発見した。

【そっか、このへんはダクエル狩人のテリトリーか】

この辺りで勝手に俺が狩りしたら、縄張り問題になったりするんだろうか?

生前も都会生活しか経験がない俺には、その辺の流儀はよく分からない。


何となく日本人的な事なかれ主義を選択した俺は、もっと奥の方で狩りをすることにした。

10キロくらい離れれば許されるだろう。

車くらいの速度でズンズカ進んでいると、湖に行き当たった。

池と表現するにはデカすぎる気がしたので湖と表現したが、その辺の区別に何か決まりでもあるのかな。


この大きさの湖なら、魚や水生生物が沢山居そうだ。

前にチラ見した、コモドオオトカゲとワニを悪魔合体させたようなやつも居たりしてな。

ポミポミと湖に近づいてみると、密集した水草の中から、何かがヒュッと飛んで来た。

素早くと身を躱すと、それはベチャッと地面に着弾し、シミを作った。何かの液体っぽいが。

【水?なんで水が飛んでくるの?】

もう一個飛んで来たのでそれも難なく躱す。


飛んで来た方をよく見ると、密集した水草の奥に何かが居るようだ。

【生き物っぽいけど何だろ?】

こちらも様子見で、触手の先っぽから水分を抜いて切り離し、ゲル玉を作って投げ付ける。

それに驚いたのか、水草から太ったイモリだかカエルだか、1メートルくらいの両生類じみた生き物が飛び出してきた。結構デカい。警戒色めいた体色からして毒っぽい奴だ。

カエル?は口から毒液っぽいのをスプレー状に吹き付けてきた。

何を吹いているのか分からないが、シチュエーションからして100%毒だろう。

こいつの正面にいると毒汁?が来ると見た。

俺は素早いバックステップで毒スプレーを回避すると、奴の右側に回り込んで一気に窒息攻撃を仕掛けようと…。

【あれ?カエルって肺呼吸なんだっけ?何処塞げば窒息するんだ?】

そもそもこいつはカエルなのか。両生類っぽい雰囲気はあるが…。

飛びかかるべきか悩んでいると、別の毒ガエルが居たのか、草むらからもう一個毒玉が飛んできた。

【うお! もう一匹いたのか!】

慌てて身を躱す。一匹目が更に毒スプレーを吐いてきたので、森の方に大ジャンプ回避して距離を取る。


見た感じ、毒で獲物を弱らせて捕食するタイプの生き物と見た。

大きさも1メートルくらいだし、パワータイプっぽい四肢ではないので、包み込んでそのまま躍り食いできそうだが、二匹いるから片方を包んでいる内に毒玉当てられそうだよな…。

こいつが吐いてるのがどんな毒か分からないし、当たるのは避けたい。

そもそも、今まで相手が肺呼吸の前提で窒息攻撃に頼ってきたが、こういう奴の場合はどう対処すればいいのか。


俺が射程外に出たからか、二匹目も草むらから飛び出してきた。

幸い、どちらも毒吐きに予備動作があるので、注意していれば当たらない。

待てよ? 予備動作…?

…息を吸ってブレス状に吐き出したり、唾みたいにペッて吐き出したりしてるじゃねーか!!!

モロ肺呼吸じゃねーか!お前ら!!

しかも一匹目は毒袋的な物が空にでもなったのか、何もしてこなくなったし…。


ビビって損したわ。

二匹目に飛びかかって全身を包み込み、躍り食いにしながら触手で一匹目のお口にチャック。鼻の穴っぽい部分も塞いでみる。

しかしこのカエル、食うと何だかピリピリするぅ…

電気風呂のような感覚だ。麻痺毒か何かなのかなー。

ヤバそうなら吐き出そうと思ったが、大丈夫っぽかったので完食した。

幸い、俺にはこの毒の耐性があるのか、特に影響なかった。

スライムは神経も血管も臓器も無いみたいだから、概ねの毒は効かなそうだと思ってたが、やっぱり大丈夫だったね。

もっと毒スペシャリストめいた奴のファンタジー毒みたいなのに出会ったら気を付けよう。

溶解液みたいに床溶ける奴とかな。そこまで行くと毒というより溶解液か。


結局、カエルは鼻と口を封じても、毒が吐けなくなっただけで死ななかった。

溶かさないように全身を覆ってみたら結局窒息死したので、皮膚呼吸だったようだ。

こいつ毒があるみたいだから持って帰ってもしょうがないかなと思ったけど、一応おみやげに持ち帰ることにした。

あと、帰り道でウサギっぽい小動物をゲットしたので、こいつも持ち帰って犬にやろう。

あの犬を手懐けないと、巨乳様の所に行くたびに吠えられるのは面倒臭いからな。

カエルと戯れていたら結構時間を食ってしまった。ぼちぼち夜も明け始めるだろう。

俺は手みやげを持って村に戻った。


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