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清潔民族

作者: 素目野星一

今とある島国があった、ほぼ残骸に近い不毛の土地の上空を飛んでいる。


その国は産業革命がおきる前の時代(鎖国時代)、首都においては上下水道が存


在したという。1000年ほどむかしのことである。


幾度の戦争を経験し、奇跡的な復興を果たしたのだが、その後も、衛生面におけ


る発展は他国を凌駕する勢いで発展した。


巷には除菌関連グッズ、洗浄ノズル付便座、お店にはアルコールスプレーが置か


れ、挙句の果て、体内の菌まで除菌するにいたった。


その後少子化、人口減少が叫ばれるようになった。その原因は当時は不明であっ


た。


政府は生めよ増やせよをスローガンに各家族に手当てを支給するなどして対応し


ていたのだが。


一定期間においては効果はあらわれたようであった。


しかし、衛生好きな民族の性はとめようも無くエスカレートするばかり・・・。


民族存続のために外国人の入国を制限する準鎖国政策なる法律も施行される始末


であった。


この島国が最終的にドームで覆われていた時代を最後に、滅亡へのカウントダウ


ンが始まった・・・。


たった数個の隕石の落下により、天蓋は破壊され完全無菌室状態で生活していた


同国民族は進入する細菌軍に抵抗すことも出来ず、数日ともたずに消滅してしま


ったという・・・・。

過剰なくらい衛生的過ぎる我が国への皮肉です。

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