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第九十四回

「それは言えるな。あんたが会社へ行ったばかりになあ」

「そやねん。いらんことを言いに行ったさかいなあ…。ほんま、気の毒や」

「直さん、そやけどなあ、これはきちんと調べといた方がよいと思うで~。なにか深い訳があるような気がしよる」

「なにか、とうと?」

「その溝上とか言う女のこっちゃけどな、きっとなんかあるわ」

「そ、そやから、なんかて、なんやねん?」

「そ、そらワイにもよう分からんけど…。例えたら、もう死んでこの世の者やないとか…。ははは…飽くまで例え、例えやがな」

「脅かさんといてや、悪い冗談やで…」

 二人は顔を見合せて高らかに笑ったが、次の瞬間、二人とも顔の表情がこわばった。もう日は、とっぷりと暮れている。昨夜は八百勢に泊めてもらったからよかったが、一昨日おとといの晩は驚愕の一夜だったのだ。直助にはその恐怖がまだ色濃く残っていた。まあ今夜は隣に勢一つぁんがいてくれることだし、幽霊も出ないとは思えるが、今日一日で済む問題でもなく、思い切って店を畳んで引っ越そうか…などとの想念が浮かんでは消える直助だった。

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