表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/125

第七回

それで敢えてガラス自動扉とかの設備にせず、未だに書本の数々をほこりのかかる店外へ陳列しているのだ。直吉から店を引き継いだ頃は、それでも結構、立ち読み客まがいの者もいて、直助は神経を店頭に集中させねばならなかった。だが今となっては、そんな心配をする必要もなくなっていた。

「やってられへんなあ…」

 愚痴ともつかぬ小言を漏らして入ってきたのは、隣の八百勢の主人、倉田勢一である。直助が、ようやく客が来た…と喜んだのも束の間のことだった。

「なんや、勢一つぁんかいな」

「『なんや』とは、えらい挨拶やな」

「ははは…。まあ、渋茶でも淹れるわ」

「おおきに…。それにしても、あかんなあ。全然、お客、来いひんがな。直さんとこは、どないや?」

「さっぱりだすわ。ほんに本腰入れて商店街で取り組まな、あかんみたいやな。このままやと、ここら辺の者は、皆、飢え死にや…」

 直助は思いの丈を吐露した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ