表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
63/125

第六十三回

「ほやな…、天丼でも、こさえてくれるか」

「あ~、ちょっと待ってや。おかあ、呼ぶわ」

 八田は、ノソリと立つと、奥の方へと消えた。

「あらあ~珍しいやないの、直さん」

 ニコニコと福々しい顔を満面にして、嫁の照代さんが現れた。手には淹れた茶碗を盆に乗せて、しっかと握っている。旦那の方は注文された天丼の調理をもう始めていた。

「近所やけど、ここしばらく、お目にかかりまへんでしたなあ。繁さんには、ちょくちょくうてましたんやけど…」

「そうなんよ。母の具合が悪うて、ちょっと実家へ帰ってたもんやから…」

 愛想笑いか性分の笑いなのか判別できない笑顔で、賑やかに照代さんはまくし立てた。テーブルへ置かれた茶を啜りながら、直助も愛想笑いで返す。他に客がいないもんだから、店の雰囲気は、すっかり和んだものになっている。

「なあ繁さん、ちょっと聞いてもらいたいことが、あんにゃけどな…」

 直助は厨房で小忙しく動く八田へ声をかけた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ