表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
62/125

第六十二回

 飲食店といっても、この界隈では斜め向かいの丸八食堂しか存在しない。主人の八田繁蔵とは幼馴染みで気心が知れているから、隣りの勢一つぁん共々、知己の間柄だった。直助は、その丸八食堂で今日は食べようというのだ。店のシャッターを下ろし、こっそりと裏口から直助は出た。直助の心中には、実はもうひとつの思いがあり、ただ外食をしようという訳ではなかった。勢一つぁんに相談した幽霊話? を八田にも聞いてもらおうと思ったのだ。それにこのままでは、昨夜ゆうべの出来事がまた起こりそうで、家にいるのが本当のところは辛かった。

 丸八食堂は、ガラーンとしていて、ひと気がまったくなかった。八田は客用椅子に座って新聞を、がさつに開け広げしていた。ドアを押して店に入ってきた客の雰囲気に、八田はその手を止め、直助を見遣った。

「やあ~、直さんやないか、何か用か?」

 そうストレートに言われ、直助は一瞬、ひるんだ。

「…いやあ、用やないんやわ。腹が減ったもんで、何か食わしてもらおう思てな…」

「なんや、そうかいな。ほなら、何にしまひょ?」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ