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第四十回

「卓を囲んで四人でさっきの話を肴にしよか、どないや?」

「メンバーは、あんのかいな、こんな時間から。それに、敏江さんに怒られるでぇ~、仕事せな」

「おかあか? 毎度のこっちゃ。客も一日通してなんぼも来おへんのに、店番や。どっちみち、変わらへんわ。…ほなら、河北はんとこと小山はん、それと鍵熊の矢吉つぁんに電話するわ。あの連中、店、上手いこと抜けられるかどうかは分からんけどな…」

「鍵熊の矢吉つぁんか…。長いこと会うてえへんなあ」

 鍵熊とは、名のとおり鍵の販売店である。主人の熊田矢吉は直助らと余り変わらない店状態で、贔屓目に見ても儲かってるようには見えなかった。小山は文房具屋、もう一人の河北は、直助が毎度、食材を調達している肉屋の主人である。肉屋、鍵屋、八百屋、文房具屋、本屋とは妙な組み合わせだが、これもまあ、商店会の付き合いによる顔見知りなのだ。ともかく四人+交代要員一人の計五人麻雀が行われることになり、直助は、ひとまず開けっぱなしにした店の戸を閉じに帰った。

 数十分ほどして、四人が八百勢に集結して卓を囲んだ。黙々と牌が手指に操られ、運ばれる。

「直さんのさっきの話なあ、どう考えても信じられへんにゃけどなあ」

 ポツンとひと言、勢一つぁんが器用に手指を動かしながら、そう発した。交代要員の小山が、その手牌を覗き込む。

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