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第ニ十ニ回

しかも直助である。関東の大都会で大学へ通っていた過去はあるが、大学で男女の機微を習った訳ではない。経済と恋の道は大きく違うから、役に立ちそうになかった。まだ文学部の教職科目を履修し、青年心理学の四単位でも取った方がよかったのかも知れない。

「いや、なかなかいい趣味をお持ちで…。私なんか一日中、椅子に座ってるだけですから余りやりたいことも出来ません。クラシックを聴くか庭いじりをやるかぐらいの時間はありますがね、ははは…」

 自分を卑下しても仕方ないのだが、直助は、そう言った。

「私もクラシックは好きですよ。どんなのが、お好き?」

「えっ? いやあ、まあ…、マスネの”タイスの瞑想曲”なんか、いいですよね」

「へぇー、知らないわ。一度、聴いてみたい。どんな曲かしら?」

「この前、FMでやってたのを録音したテープがありますから、お貸ししましょうか?」

「ええ、是非!」

 あらぬところから話が盛り上がってきた。直助は小走りして奥の居間へ駆け込んだ。余りの上首尾に心はすっかり動転している。一生に一度、あるかないかの絶好の機会に思われた。

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