表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
109/125

第百九回

どういう訳か、どこをどう探せばいいのかが、書かれていなかったのだ。ところが、その日の朝は、少し五日間と違った。紙にメモ書きされた内容には、どこそこを捜して欲しいとでも書かれていたのだ。もし、山林地帯を捜して欲しい…とでも書かれていたなら、直助は事件の可能性を考え、怖い以上に偉いことになったぞ…と思っていたに違いない。だが、そこに書かれていた内容は、とある山埋さんまいである。山埋とは、字義のとおり、山地に埋葬する墓地のことだから、直助は少なからず安心して、ホッと胸を撫で下ろした。墓地に葬られているのなら、さほど珍しいことではないし、特異なことでもないからである。要するに、その状況が分からないから、アレコレと想いを巡らすのだが、まあ殺されて埋められた…とかの事件性は小さいようだから胸を撫で下ろしたのである。そのメモ書きには文章はなく、ただ図面だけが、やや曖昧に簡略化され描かれているだけだった。             戸開山とかいやまは直助の住む町から少し離れたところにある二百メートルばかりの小高い山なのだが、なぜそこに早智子が眠っているのか…という素朴な疑問が起きる。漠然とした絵からは、記された場所が推測できるだけで、ここだ、と明確に読み取れない。それでも長年住んでいる土地勘で、おおよその見当はついた。確かに×印された辺りには、昔ながらの山埋があるし、具体的にここで眠っている…とは書かれていないが、恐らくそうだろうと思える妙な閃きが直助にはあった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ