表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
104/125

第百四回

━ 届いたことは届いたようだ… ━

 とこにつく前に、置いた手書きの紙が消滅した事実を事実として受け止め、直助は一日を始動した。

 夕方近くになって勢一つぁんが顔を出した。

昨夜ゆうべは済まなんだなあ。帰ってくるつもりやったが、そうもいかんで泊まる破目になってしもてなあ。…そのまま葬式澄まして、今や…。不幸だけは、どないもならんさかいな。ほんま、済まなんだな。今晩からは、どもないで、ビッチリ付き合わせてもらうよってな。そいで、昨日きのうは、どないやった? なんぞ変わったこと起きよったかいな?」

 捲し立てる勢一つぁんの侘びを、直助はただ黙って聞いていた。そんなことはどうでもいい…と思えた。葬式から戻ったにしては快活な勢一つぁんである。直助はそんなことに少なからず驚かされた。今晩は泊まってくれるのだろうが、それにしても自分の書き置いた紙がふたたび消失したという絵空事を語るべきだろうか…と直助は迷っていた。

 勢一つぁんが持ってきてくれた昨日の葬式で出たという箱詰め寿司を二人でつまむと、シャリが少し硬くなっていて、余計に陰湿な気分になった。今日の勢一つぁんはポジティブだから、ネガティブな直助とは陰陽の較差を生じていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ